2023年1/15【608】good 難易度3

私は自他共に認めるせっかち人間である。
歩くのも話すのも速いしドリップコーヒーのドリップが待てずに手でブチューとやっちゃうし「30秒擦らず待つだけ」のお風呂洗剤すら待てずに擦ってしまう。

なぜ待てないのか?
それは、時間が勿体ないからだ。

一分一秒が惜しい。
興味のないことや興味のない話に割く時間なんて、私にはない。
無駄なことなどやりたくない。他にやりたいことがたくさんあるのだから。

時間とはお金よりも価値のあるもので最大の財産である。
今まで『時間術』の本を多く読んでそこから『いかに効率よく無駄なく時間を使うか』を常に考えてきた。

結果、どうなったか。

確かに以前よりはずっと時間を有意義に使えるようになったと思う。
本のアドバイスに従い、やりたくないことは極力避けやりたいことを積極的にやる。
そうすることで趣味に使える時間も楽しいこともたくさん増えた。

だがしかし。

一方で、認めたくないけれど、イライラすることも増えた…というか少なくとも減ってはいない気がする。

相変わらず常に時間がなく常に時間に追われている。
イレギュラーが発生するとイライラする(半分は職業病かも…)。

たまにはのんびりしたらって?
のんびり…できない。
何をしていいかわからなくて、不安になってイライラする。

なぜか?
それは私がせっかちだから(それとも更年期)?

と思って読んでみた本である(前置きが長い)。


そもそも現代の生活が『時間』に縛られるようになったのは、産業革命とそれに伴う高性能の『時計』が誕生したほぼ200年たらず前のこと。

せっかちものんびりも個人差があるのは当たり前として、まず国(文化)によって天と地ほども違うのである。
どちらが良い悪いではなく、ただ、違うのだ。


本書を読みながら深く考えてしまった。


まず一つ目。
なんと私(日本人?先進国の人々?)は時計と時間に縛られているのだろうか。

考えてみれば人生における大きな悩みの一つ『人間関係』の主な原因は『時間』についてではないだろうか(あとはお金かな)。
早く、早く、いつまで待たせるの?
何時にナニをして、次はコレ、時間を決めて集中力アップ!だから邪魔しないで!あなたのせいで時間がないじゃない!


そして二つ目。
『余暇』とは一体何だろう。

私は楽器演奏を趣味にしているのだけれど、誰かと比べたり上手く弾けずに落ち込んだり、練習する時間がなくて(私に足りないのは時間ではなくやろうとする意思なのだが)イライラしたり。

果たしてそれは『余暇』を楽しんでいると言えるのだろうか?


幸せとは何だろう。
お金があることと時間があること、どちらが幸せなのだろう(ハイ、ゼロ100思考はいけませんよ)。

先進国は時間に管理されているゆえに先進国となった。
確かに便利だし生活は豊かだし選択肢も多く物質的には途上国よりも恵まれているかもしれない。

では、だからといって、日本人の感覚からすれば時間にルーズすぎるように見える第三世界の国々の人は、はて我々より不幸なのか?
いやいや逆に、私達よりよっぽどのんびりと日々を謳歌し楽しんでいるのではないだろうか?


のんびりする、余暇を楽しむ、予想外の展開を楽しむ。
できていないなぁ。


心のゆとりを持ちたい。
私は今までせっかく効率良く得た時間を、悩みやイライラに使っていたのかもしれない。

できることなら一度、全く時計のない状態で過ごしてみたいと思った。
ただ太陽の位置だけを指針とし、お腹が空いたら食べ、飽きるまで遊び、眠くなったら眠る。
時計の針ではなく自分の心を基準にして過ごしてみたい。だってそれが本来人間のあるべき姿なのだから。

と思ったんたけど現実的に考えると異国に行くかスマホなしで数日山にでも籠らないと無理だよね。


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