2021年6/2【441】Excellent! 難易度4
あなたは世界をちゃんと見ているか?
隅々まで観察し、気付き、そこからどんな考えを導き出せている?
観察力を磨けばあなたもシャーロック・ホームズになれる!
人は周りを見ているようで実際は殆んど見ていない。
自分が『見たい』と意識するもの以外は目に入らないし、入っていても脳が認識しないのだ。
危険が迫ったときに咄嗟の判断ができるよう、重要なものだけに意識が向くように進化してきた人間の脳。
ゆえに、慣れや思い込みから『この情報には興味関心がない』と無意識にでも判断してしまうと、大切なものに気が付けなくなってしまう。
【名画読解】ということで名画解説本かと思いきや、まさかの探偵養成本(?)。
一枚の名画からどこまで気付き、真実を見抜くことができるのか。
本書の中で実際に名画や写真を『観察』『推理』してみる。
自分の感情は交えず、不快なことや嫌悪することにも私情を挟まず『見たままの事実のみに』焦点を当てる。
忘れてはいけないことは、『私』と『他人』では、見ているものも感じ方も、全く違う別物ということ。
一枚の名画から予想以上に多くの事実がわかると同時に、どれだけ『自分が気付いていないことに気付いていない』のか、私の『推測』がいかに主観的で客観性を欠き、本来とは別の誤った認識をまるで事実かのように扱ってしまっているかまでが明るみになった。
我ながら思い込みの激しさに、げんなり。
きっと世の中のニュースや噂話も、こうして『事実』より『憶測』の力が大きく働きながら人々に認知されていくのだろう。
上司に怒られたという『事実』よりも、ムカつくという『感情』が優先してしまい、結果、イラつき、悩み、落ち込む。
そして自分のことは棚にあげ、事実はどんどん歪み、上司に注意されたのは「自分のいい加減さ」だという『事実』に気が付けず、貴重なチャンスを逃してしまう。
ついつい先入観と感情論で過ごしてしまいがちな日々を、ニュートラルに見つめ『観察』すること。意識してよく観ること。
そうすればきっと、他人が見落とすようなことにも気付けるし、チャンスがみつかるし、一方的な思い込みで悩むこともなくなるし、事実を誤った方向に見ることも避けられるし、公平に冷静に問題点を捉えられるし、極端な場合、命だって助かるかもしれない。
まさか絵画から、人生観を諭されるとは。
驚きであった。
見ようという意識を変えると、きっと世界まで変わって見える。
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