2021年1/17【407】Excellent! 難易度2

世界9万5,000km、7年間の自転車一人旅。
この読み易さでこの感動とこの気付き!


世界各地で色んな人と出会い、別れ、再会し、苦労し、喜び、悲しみ、感動する。
人間て、人との繋りって、思っているよりずっと温かい。

言うなれば普通の旅エッセイなんだけど、なんだろう、この心温まる読了感は?


人はいつも『自分』と『自分の思い込み』を基準にして物事を判断する。
アジア人だからと理不尽に差別されることもあるだろう。
だが同じように、きっと私もただ自分勝手な思い込みだけで、相手に対し一方的に嫌悪や憐れみを抱く。
無くなった、物を盗られた。
こんな極貧生活、なんて可哀想に。


確かに『貧しい』よりは『裕福』がいいことに異論はない。
だけど、貧しさ=不幸、なのかな?

産まれたときから中途半端に恵まれて育った、本当の苦労も知らない私達。
他人が恐い、信じられない、信用できない。
日々そうやって人を疑う生活をしている私達のほうが、よっぽど人間として不幸なんじゃないか。


部屋に閉じ籠り勉強し英語のテストで満点取る。
それが何だというの?
言葉が通じなくたって大丈夫。
互いに目を合わせ、手を取り合って、沈黙が流れたって、心はどれだけでも通わせることができる。


自分で動き、自分で感じる。
他人は敵ではない、仲間なんだ。

そして自分がやりたいことをやる。
とことんやる。
それが『生きる』ってこと。
どうせ生きているのなら、与えられた時間を精一杯生きよう。


一歩外に出れば途方もなく広い森が始まっているだろう。
熊もいるし拳銃だって溢れてる。
ときにはふと我に返って、自分が何をしているのか分からなくなることもあるだろう。

でもそんなときこそ、あれこれ考えていても仕方ない。
とにかく動こう。
動き出せば、自然と力が沸いてくる。
汗を流して自分で目的地に向かうという行為が、どれだけ面白いか。
生きてさえいれば、これからなんでもできるのだから。


本書を読んで何度もハッと気付かされ、涙した。
物理的な距離感だけが『旅』じゃない。 
外に出て、仲間を、私自身を、探しに行きたい。

何でも自分で確かめよう。
そして自分の最高の宝を、
自分で見付けにいこう。


《後日追記》
2月のピアノ発表会に出るために、とことん己を鼓舞する私でした(笑)


🌼コメント宜しくお願いします😊🌼