グルーブ、いわゆるノリについてずっと研究、練習をしています。
僕はレコーディングする際には打ち込みのリズムを相手にすることも多く、いわゆる揺れが全くないバックとに合わせて弾くことも多いため、リズムを細分化して捉える練習を多く行ってきました。
(極端な話、波形で綺麗に16分のグリッドに合わせて弾けているかどうかといったチェックをしたりしてました。)
要はいかにタイトに正確に弾けるかっていうことに執着していたのです。
しかし、リズムをそのように「点」として捉えれば捉えるほど、アンサンブルに溶け込まないことに気づき、(一緒に演奏するプレイヤーに指摘されたりもしました。)今は点というよりもスムーズな曲線として繋がるように意識しています。
グルーブは「円」とか「楕円」といったこと今までも何度も人に言われてきたのですが、ようやく腑に落ちた感じです。
感覚的な話なのでわかりづらいと思いますが、
タイトに点を意識して演奏しようとすると音が短くなる傾向があり(スタッカート気味)、アクセントが一音一音についてしまうので、流れるようなグルーブには聴こえないのです。
特に生のアンサンブルで柔らかいグルーブを求められるときには、混ざって聴こえません。
それに対し、スムーズな曲線を意識して演奏すると少しリズムの正確性が緩くなってもそこまで気になりません。
「円」や「楕円」といったイメージで常に連続して同じ周期で刻むことによりウネリのようなものが生まれます。
もちろん、同じ周期で刻むという必要性があるため、正確に演奏することは大切です。
僕が憧れる名手たちはそこがすごく出来ていることに改めて気づかされます。
例えばスティーブガッドバンド(マイケルランドウ)なんて聴いていると、遅いテンポの曲であっても正確にリズムが演奏され、なおかつ柔らかい。つまりバラードのテンポでも決してルーズではなく、締まりがありながら、硬さもない素晴らしいグルーブを感じられるのです。
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柔らかさがあるファンクグルーブ。
決してキレが命とばかりに演奏していない。(鋭いアクセントや音を短く表現していない。)
リズムは正確すぎてもグルーブしないなんて話を聞いたこともありますが、基本的に正確で悪いことはありません。
問題は音の長さやアクセントといった表現が適切でないことだと思います。
ただ、必ずしもジャストじゃなきゃいけない訳ではなく、「正確にズラして」弾くことは音楽的な表現になります。
例えばヒップホップビートにあるようにスネアの2拍目、4拍目を少し後ろにするとレイドバックしたグルーブが生まれます。
他にグルーブが優れているギタリストを挙げるなら、ロベンフォードです。
リズムプレイのみならず、ギターソロでも強力なグルーブを感じます。
基本のタイムがとても正確、かつ随所にレイドバックしたニュアンスが入っていたり、畳み掛けるような細かい音符でスピード感を出したりして、ある意味「グルーブを表現するために」ソロを弾いているんじゃないかと思うほどです。
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この動画はソロではなくリズムプレイですが、グルーブが強力に「ドライブ」しています。
※アタック、リリース、高音と低音、いかにして聴く意識を養うかといった話に続きます。
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