雑談に、どんなイメージがありますか?
学校の授業中に、先生から「雑談はやめなさい。静かに!」と。
「雑談=叱られる」という気持ちが、パブロフの条件反射のように、
マイナスの悪いイメージが、植えつけられて育った気がします。
「あなたは、どうですか?」
授業中に、こっそり話すのは、どうして楽しんだろう。(笑)
この心理状態を分析された本があったら、読みたい。
雑談について、最初に読んだ本があります。
それは、多湖輝(たごあきら1926~2016/心理学者)さんです。
多湖輝著(千葉大学名誉教授)『雑談からの発想』(ごま書房1994年)
p44 雑談は〝まとまらない考え〟を、話しているうちにまとめる場でもある
p125 雑談上手は、しゃべらせ上手、聞き上手
p135 雑談における〝呼び水〟の効用
p141 アイデアの生産性と、人数、時間、
メンバーの質、プレッシャーの度合いの相関法則
p144「集まる」「一人になる」「集まる」のくり返しで、創造的雑談ができる
多湖先生の「人生は雑談とともにある」の言葉が大好きです。
雑談は、話すことで意識の交流をしながら、情報交換をしています。
それぞれの知識や趣味の話題から、「類は友を呼ぶ」のような仲間意識。
悩みごと、心に鬱積したことを吐き出すことで、癒し効果もあります。
この、安田正の雑談力は、仕事にも、人生にも一読の価値があります。
p51 一流は、雑談で信頼を築く
雑談は、人間関係を築く重要な会話です。
会話というコミュニケーションを読み解いた、
ハヤカワ(1906~1992)という言語学者がいました。
「いい天気ですね」は、無駄な話のようだけど、心の歩み寄りに重要と説く。
このような会話の積み重ねの同調を繰り返すことで、信頼関係が築かれる。
雑談で信頼が築かれています。
なんとなく雑談をしているけど、
その中で、相手の趣味と能力が読み解かれます。
時と場合によっては、雑談は真剣勝負です。
高城幸司著『仕事の9割は世間話』(日本経済新聞出版社2012年)
p27 2回目の訪問ができるかどうかがカギ
これは、最初の出会いから、「この人と一緒に仕事をしてみたい」と、
その気持ちの芽生えから信頼関係が築かれ、仕事の話になります。
無駄を省略するために、いきなり本題に入るのは、歩み寄りがない
状態によって、人間関係が不信感と不快な気持ちになるからです。
人類が築き上げたコミュニケーションの歴史を学ぶ必要があります。
最高の贅沢とは何か?
それは、豊かな話題の雑談の時間だそうです。
それには、教養が必要であると、
飛岡健(1944年生まれ/航空工学者)は述べていました。
2022年7月9日
教養とは、なんでしょうか?
次から次に、知りたいテーマに出合います。
藤原正彦(ふじわらまさひこ1943年生まれ/数学者・エッセイスト)から、
明確な言葉で学ぶことができました。
p190で、歴史や文学の「人文教養」、政治、経済、歴史、地政学の「社会教養」、
自然科学、統計の「科学教養」、そして、読書、映画、芝居、旅、音楽などの 「大衆文化教養」が、教養の四本柱と具体的に読み解かれています。
2019年1月21日に、アマゾンにレビューを書きました。
タイトル「国家の品格は、教養が基盤。」(45人、役に立った)
2019年11月11日
これを意識すると、「退屈」という言葉がなくなります。
本を読み、ピアノを弾き、絵を描き、料理をしている日々に、退屈はない。
睡眠時間が欲しいくらいです。(笑)
雑談は、心の鏡である。