高校2年生の頃、「自由とは何か?」を考えていました。

      制服の自由化を、生徒会活動で語りかけていました。

 

      卒業して20年ぐらい後の同窓会で、その頃の生徒会顧問から、

      「服装は、自由化されたよ」と教えて頂きました。

      20年ぶりぐらいにお会いするのに、その事を覚えておられた

      先生の言葉に嬉しい驚きでした。

 

      服を選ぶ自由から、判断力と感性も育つと思っています。

      その頃は、自由の象徴として、服装の自由化運動でした。

 

      20代は、社会の中での自由を、社会学や歴史に求めました。

 

      

 

      夏目漱石著『私の個人主義』(講談社学術文庫1978年)

 

     漱石の三部作『三四郎』『それから』『門』は、年齢を重ねるごとに、

     それぞれに味わい深いものがあります。

     漱石の心理描写の上手さと思考力の鋭さに、驚きました。

     『それから』を読んだ時、「高等遊民」の世界に憧れました。

 

     ボクは、漱石の小説以上に、『私の個人主義』が大好きです。

     社会の中で生きる個人の考え方の指針を、ここで学びました。

 

     こんな素晴らしい思考力の世界があっても、時代は動かせない。

     その後の戦争の歴史から、渦巻く社会の舵取りの難しさを知りました。

     ここに、全方位的な視点で、歴史を学ぶ必要性を感じました。

 

     エーリッヒ・フロム著『自由からの逃走』(東京創元社1961年)

      昭和26年12月30日 初版 / 昭和55年4月25日 79刷

 

     自由がテーマなので、書店の棚を見ていたら、この本の背表紙が、

     目に飛び込んできました。79刷って、大ベストセラーです。

     この本を読まれた人たちは、今、何を考えているのでしょうか。

     今、どれだけの学生が、この本を知っているのでしょうか?

 

     ナチスの台頭と、大衆心理と、人間社会の危うさが、ここにあります。

     ソ連のスターリン、中国の毛沢東、それぞれの歴史があります。

     社会を導く指導者の責任と評価は、歴史が証明する事になります。

 

      

 

      山崎正和著『柔らかい個人主義の誕生』(中央公論社1984年)

                吉野作造賞受賞

 

             p155 自己顕示と消費

 

      町沢静夫著 1945年生まれ 精神科医 医学博士

            『自尊心という病』(双葉社2000年)

            自尊心の傷つきに耐えられない少年たち

 

         p46  親の子どもをしつける力が落ちている

         p60 祖父母による甘やかしも子どもをゆがめる

         p78  しつけ力の低下が子どもたちをキレやすくしている

 

      子どもの頃は、友だちのような親子関係に憧れました。

      その頃のテレビドラマは、がんこ親父が主役だったのを思いだします。

 

    

 

     脚本 木下恵介 山田太一 「おやじ太鼓」 1969年

     親父役の進藤英太郎さんが、父親のイメージでした。

    

   脚本 松木ひろし 向田邦子他 「だいこんの花」 1971~1977年

 

   

       脚本 向田邦子 『寺内貫太郎一家』 1974年 

 

 

     テレビドラマで、父親像を学ぶ。