こんばんは😊
ごちそうさまの笑顔届ける管理栄養士ようこです✨
初めましての方はこちら
水無月ってご存知ですか
旧暦の6月のことを指す和風月名のこと
でもあるのですが、
今日私が紹介したいのは
京都府の郷土料理として知られる和菓子です。
白いういろうの上に小豆を乗せ、三角形に切きったものになります。
平安時代、宮中の人々は京都市北区西賀茂地区の氷室に蓄えていた氷を口にして暑気払いしていたそうで、当時、氷は高級品で庶民が口にする機会はほとんどなく、そのため氷のかたちを模した「水無月」を食べるようになったと言われています。
京都では6月30日になると、1月から6月までの半年間の「罪穢れ(つみけがれ)」を祓い清める神事「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」が各地の神社で催されます。
この神事の時に罪を払い無病息災を願って食べられるのが「水無月」です。
三角のかたちは暑気を払う氷を表し、小豆の赤色は邪気払いの意味が込められています。
という水無月の思い出って
特養で管理栄養士をしていたころ、行事食や郷土料理を大切にしたいと思って献立を考えていました。
そこで、
「夏越の大祓のおやつに水無月を提供したい」
と思ったのです。
ですが、特養にいらっしゃる方は嚥下や噛むことがしにくくなっている方も多く、
特に窒息や誤嚥に注意が必要になります。
ういろうにベタつきが出るため、噛みにくく飲み込みにくいという高齢者にはあまり向かないおやつになってしまうのです。
そこでレシピを検索したところ、
味の素さんで病院・介護施設向けのレシピが出ていたので、それを参考に試作品を作ってみることにしました。
レシピそのもので作ったら、やっぱりベタついて口の中に残ってしまう
そこで、くず粉、白玉粉、薄力粉の割合を
あっちを増やし、こっちを減らしと
試作すること10回近くやったでしょうか。
出来上がったのがこちら
三角の状態で提供できるのはごくわずか。
あとは、喉に詰まらない程度の大きさに切って提供したり、ペースト状にしたりしての提供となりました。
それでも少しは季節感や郷土料理を感じてもらえたかな
と思いつつ、きちんと安全なものを作ることができなかったという申し訳無さもありました。
介護食を作る難しさを改めて感じた出来事でした。
それでも、これなぁに?美味しいねと言って
食べてくれた方の笑顔は忘れられません
最期まで口から食べてほしい
好きなものを食べることができるようなお手伝いしたい
そんな風に思うのはエゴかな?と思ったりしてしまうこともありますが、
やっぱり今でも
食事は楽しく、美味しく
食べる側も食べさせる側も
笑顔でいられるお手伝いをしたい
と思わずにいられません。
そんなことを思いながら奮闘していたあの頃を思い出した今日このごろでした