先日、居眠り運転の大型トラックによって事故に巻き込まれそうになった時間帯は14時過ぎでした。
居眠り運転の原因と云われる「睡眠時無呼吸症候群」について、次のように説明されています。
☆睡眠中の酸素不足による脳や身体へのダメージ
本来、睡眠は日中活動した脳と身体を十分に休息させるためのもの。その最中に呼吸停止が繰り返されることで、身体の中の酸素が減っていきます。すると、その酸素不足を補おうと、身体は心拍数を上げます。寝ている本人は気付いていなくても、寝ている間中脳や身体には大きな負担がかかっているわけです。
脳も身体も断続的に覚醒した状態になるので、これでは休息どころではありません。
その結果、強い眠気や倦怠感、集中力低下などが引き起こされ、日中の様々な活動に影響が生じてきます。
・・・と、理解されています。その通りだと思います。
睡眠時無呼吸症候群の症状に次のような特徴があるようです。
☆寝ている間
いびきをかく
いびきが止まり、大きな呼吸とともに再びいびきをかきはじめる
呼吸が止まる
呼吸が乱れる、息苦しさを感じる
むせる
何度も目が覚める(お手洗いに起きる)
寝汗をかく
☆起きたとき
口が渇いている
頭が痛い、ズキズキする
熟睡感がない
すっきり起きられない
身体が重いと感じる
☆起きているとき
強い眠気がある
だるさ、倦怠感がある
集中力が続かない
いつも疲労感がある
睡眠時無呼吸症候群を抱える方たちには、このような症状が起きるために、居眠り事故が起きると推測されています。しかし、睡眠時無呼吸症候群だけで突然眠り落ちてしまうような脳機能の低下が起きてしまう、と決め付けて良いのだろうか?
別の要因もあるかもしれない。
脳内にエネルギー低下が起きたとき、人は脳の活動は低下傾向に陥る。その結果、全身のエネルギー消費を節約する・突然眠り落ちる・意識消失する、という機能的変調が起きることは想像できる。
どのような時に脳内エネルギーの低下が起きてしまうのだろうか?
居眠り運転の原因、仮説1 低血糖体質。
脳は糖分をエネルギーに使っていますから、糖分が不足した時などは、危機管理意識・思考力・運動能力・緊張感などが極度に低下します。
この時、人の体は本人の意思とは別に脳も体も休めてしまうように働きます。
幼い子が食事を終えて、元気にキャアキャアはしゃぎまくりますが、時には、急に「コトン」と眠り落ちてしまうことがあります。小さい子は代謝が活発な為に、低血糖になることが多いのです。居眠り運転はそんな姿に似ています。
脳重量は体重の2.5%ほどの小さな臓器ですが、糖分の消費量は全身消費量の20%にも及びます。その為に、僅かに糖分が足りないだけで脳の活動は驚く程低下してしまうのです。
昼食後の眠たさ、筋肉運動の協応ができない、意識がなくなる、失神あるいは意識消失、これは低血糖の症状で、脳に届く糖分が少なくなってしまうことから起きます。
低血糖状態は居眠り運転の大きな要因であると思います。
低血糖体質に陥りやすい方の特徴。・・・甘いものを好んで食べる方、肥満・過食、太り易い体質の方、タンパク摂取不足の方、・・・etc.
居眠り運転の原因、仮説2 ビタミンB群不足。
脳内のエネルギー低下を引き起こす原因は他にもあります。
糖分は全身のエネルギーになることは誰でも知っている。しかし、ビタミンB群の助けがなければ糖をエネルギーに変えることができないのはあまり知られていない。
ビタミンB群の不足は脳内エネルギーの低下に繋がります。すなわち、居眠り運転に繋がっています。
ビタミンB群不足。・・・砂糖菓子の過剰摂取はビタミンB群不足が加速する、アルコール過飲、ストレス過多、ジャンクフード・インスタント食品の常食、・・・etc.
下図は、ブドウ糖から果糖→ピルビン酸→アセチルCoA→TCAサイクル→クエン酸→・・・・・・→オキザロ酢酸→クエン酸と回転代謝されながら、ATPと云うエネルギーの缶詰のようなものを作り続けます。
その代謝過程で、常に、各種ビタミンB群やアミノ酸がエネルギー産生の役割を果たしているのを表した図式です。つまり、ビタミンB群やアミノ酸(タンパク質の部品)がお手伝いしなければ、エネルギーは作られない、ということなのです。