熱中症は防げます・・・の続き | 髭の拝さんのブログ

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病について分子栄養学的観点で思い付くまま書き記しますが、中身は栄養素の生理活性をお知らせしながら
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ましてや、真夏の暑さでは3,000mg/日は摂らなくては足りなくなると思います。毎日激しいスポーツに励む人たちは、4,000mg/日を目標としたいところです。・・・・以上、先ほどUPした記事でしたが、続きが弾かれてしまって、以下記します。


参考に、カリウム含有量の多い食品です。

(可食部100g) パセリ 1,000mg 里芋 560mg  アシタバ 540mg トマト  210mg  バナナ 360mg  メロン  350mg ・・・です。但し、生食ですから、加熱処理すると5割~8割以上減ることになります。



暑さで余分に排泄されるわけですから、カリウムマグネシウムなどはしっかり補給しなければいけません。これらの不足は、熱中症にならなくても熱中症様の症状が現れます。



水と塩は簡単に補えますが、カリウムを摂るためには生野菜・果物などを毎食食べることが大切です。最近はカリウム補給用のサプリメントも出回っていますので、積極的に補給してください。

マグネシウムは、調理用ニガリを水に溶かして飲むのが手っ取り早い。食事だけでマグネシウムを満足させるのは難しいのです。



ミネラル類の補給以外では、次のことも重要かもしれません。



同じ環境下で熱中症になる人と、ならない人もいます。この違いを考えると熱中症になる人の素因が分かると思います。



簡単に説明すると、水を血管内に留めておけるのは、タンパク質による浸透圧(水を血管内に保とうとする力)の恒常性です。そのタンパクの中でも、アルブミンが大きな役割を果たしてくれるのは、医療サイドからも蔑ろにされている。

血管の中を流れる水の量は血液量の55%程度です。この水分量を保てるのは膠質浸透圧ですが、凡そ28mmHgの圧力があります。そして、28mmHgの浸透圧中、タンパク質のアルブミンが8割を担っています。



分かりやすく言うと、タンパク不足の人はアルブミンと云うタンパク質の量が少ないので、血管内に水を留めておく量が少なくなってしまう、と云う事実です。こうした血液の状態を脱水血液といいます。(水分不足は水を飲み足りないだけではないケースも多いのです。)



脱水血液では熱中症に罹り易い、これは医療者全員が認識している。しかし、脱水血液にならないための注意点を、水をちょくちょく飲むように、と訴えるだけでは余りにも説明不足なのではないだろうか。

血液の脱水を防ぐためにも、タンパク質は充分に食べてください。真夏のスポーツをする方にとっては、体重1kg当たり1.5g2.5g(体重60kgの人は90g150g)のタンパク質を毎日食べて下さい。



タンパク質について、もう一つ重要なことがあります。



(タンパクとはアミノ酸が2001000個以上に絡み合った、数珠のように繋がった物質です。) タンパク質を食べると胃から小腸にかけて、アミノ酸に分解して吸収され、肝臓から動脈を通って全身にアミノ酸が配られます。

全身の臓器でそのアミノ酸を再構築して、自分の体に合うタンパクを作り直すのですが、この作業を「ペプチド結合」と云います。そして、ペプチド結合(タンパク質が作られていく過程)で必ずが作られるのです。

水は飲んで供給するだけではなく、体内で湧水のように水を生み出す供給もあることを忘れないでください。



過酷な環境下でも熱中症にならないためには、水を飲む・各種ミネラルを摂る・常日頃からタンパク質をしっかり食べる、・・・とっても大切なことです。





前記事再掲ですが、統計的に(熱中症に)かかりやすい時間帯は、午前中では10時頃、午後では13時から14時頃に発症件数が多く・・・。そのように書かれると、温度が上昇し始める時間から、最高温度が記録される時間帯、というように解釈しがちですが、もっと重要な問題も隠されています。

また明日、お知らせします。