サプリメントに思う・・・その2 | 髭の拝さんのブログ

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病について分子栄養学的観点で思い付くまま書き記しますが、中身は栄養素の生理活性をお知らせしながら
健康回復の道筋を説きます。
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昨日は、サプリメントによるガンの補完療法が良い成績を出していることをお知らせしました。


当時のサプリメントについてですが、30年近く前の処方なので、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、プロテイン、ビタミンB群、カルシウム&マグネシウムがメインであっただろうと思います。摂取量はかなり高容量で摂っています。



では、この栄養療法で他社製品を用いたとしたらどういう結果を出したのだろうか。たぶん同じ治療成績は望めなかっただろうと思います。




それは何故か?



つい先日のニュースですが、加工された食品(サプリメントも含む)の栄養成分の表示を義務付ける、と発表していました。それは五大栄養素全てなのかと思ったら、3代栄養素のみ、と云うお粗末な内容でした。(ビタミン・ミネラルに関してはこの限りではない、と云う意味です。)



それでも、加工後の食品の栄養成分を表示するように、と言明したのですから、国は、でたらめな食品を作っちゃいけない、と規制したことになります。



加工後の食品の栄養成分を表示する、という意味ですが、現行法では今の表示は、加工前の食品の栄養成分を表示して良いことになっているのです。




ビタミンB1を例に出して説明します。



極論を言えば、加工前の原材料中にビタミンB110mg含有されていれば、加熱加工後にビタミンB1が破壊されて1mgに減ったしても、ビタミンB110mg入っている、と謳い書きして良い、と云う意味です。

加熱加工は製品の質を損なうけれども、手間暇かけず、安価に製品化できるのです。




このような取り決めがされている以上、理念なき業者は、低コストで粗悪品を作って販売できるし、ビタミンB1が豊富な食品を摂れば脚気が予防できます、と云うイメージ宣伝ができます。



そのような事実を知らない購買者は、安いビタミンB1サプリを喜んで買い求めるのが当たり前のことになります。




製造業者にとっては、高額商品よりもお手頃価格の商品の方が売り易いことを知っていますので、あらゆる手を尽くして、安い商品を開発します。



この辺の事情は、公にされることはありません。




10数年前に、保険診療を捨てて病を治せる医療を求めた医師がいました。彼は開院したクリニックのスタッフに、栄養療法を試しました。



それは、女性特有の不定愁訴が治療用サプリメントで、いとも簡単に改善してゆく姿をみたのです。それを外来診療に使おうと決めたのです。ところが、医師はその栄養素は高額だし、患者からその代金を受け取ることに躊躇した。そこで患者さんの了解のもとに、ドラッグストアーで売られているサプリメントを、患者さんご自身で買って飲むように勧めたのです。




ところが其れを受け入れた患者さんたちは、不定愁訴が誰ひとりとして改善しませんでした。



ドクターは、同じサプリメントでも治療に用いることのできない安物のサプリだったことに気がつきました。そこで、開院したクリニックのスタッフに用いた治療用サプリメントと同じ量が摂取できるように計算をし直して、市販品サプリメントを患者さんたちに飲んでもらった。

やっぱり、すべての患者さんが治らなかった、そして、服用量を揃えたら安いはずの市販品の方が高額になった、と報告されました。




これが意味することは、製造業者にとっては、高額商品よりもお手頃価格の商品の方が売り易いことを知っていますので、あらゆる手を尽くして、(購買者が期待する効果が得られなくても)安い商品を開発したことになります。・・・それは、サプリメントには効果・効能を謳ってはいけない、と法で決められているので、彼らには何一つ罪悪感はないのです。安ければ売れるので儲かる! それが健康食品業界の精神なのでしょうね。



だからこそ、サプリメントは酷評されるのかもしれません。

「サプリメントは体に良くない。」

「サプリメントは栄養補助食品なので、食生活の中で足りない栄養だけを摂れば良い。」

「サプリメントを取る必要はなく、毎日の食事をバランスよく摂れば十分である。」




私は、全てそうした業者ばかりではないと思いますが、業者にランク付けする能力も資格もありません。



ただ、これだけは言えます。




A. 派手に宣伝広告を出せば商品は売れるが、生化学が証明する改善データは持っていない。けれども、治ったと云う体験談ばかりが表に出ている。



B. 宣伝は一切しなくても、使ってみたら病気改善に役立った。そういう業者は表に出ないが、治療実績は薬を超えて、生化学が証明した改善データを数多く持ち、改善率の統計データも持っている。




どちらのタイプの業者なのかは、インターネットでは調べようがないのですが、購入前に製造業者の広報に問い合せてみるのも良いかもしれませんね。




『御社においては、CMに謳われているような病態が改善されたという科学的デーはございますか?』