花粉症・アトピー性皮膚炎について、続きです | 髭の拝さんのブログ

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病について分子栄養学的観点で思い付くまま書き記しますが、中身は栄養素の生理活性をお知らせしながら
健康回復の道筋を説きます。
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 食べた食事から私たちの体内でタンパク質を造っています。そのタンパク質が傷んだ皮膚を造り替え、元通りの肌に治す働きをしています。若い方は、28日で皮膚の細胞が生まれ変わるのです。ですから、酷くなった皮膚も28日間×数回で治るのです。治るはずなのです。

 

今まで、アトピーや、花粉症に苦しむ毎日が続いている方、こうした方たちは、今までと同じ生活をしていると28日経って皮膚や粘膜細胞が生まれ変わっても、やっぱり、アトピーや花粉症の侭です。塗り薬で細胞が生れ変るわけではありません。



そうした苦しみから脱するためのヒントをこうして書き綴っています。


タンパク質はアミノ酸の連なりで出来ています。言い換えると、食べたタンパク質を消化すると、「アミノ酸」という物質に分解されていきます。そのタンパク質の分解物であるアミノ酸を、体の中で再構築、或いは、再合成して、私たちの体は日夜、タンパク質を作り続けているのです。こうして作られたタンパク質を「体タンパク」と云います。


一方、食事に含まれるタンパク質や空気中を飛び交う花粉中のタンパク質を「異種タンパク」(自分の体で作られたタンパク質ではない、と云う意味です。) と云います。




アミノ酸の連なりが2002000個ほど数珠のように繋がって、やっと一個のタンパク質が出来上がります。


地球上で発見されているアミノ酸は20種類。そのアミノ酸の配列が変わると、皮膚のタンパク質になり、爪のタンパク質、あるいは骨のタンパク質になって、いろいろな臓器に作り変えられます。アミノ酸配列の違いで、201,000乗個という数え切れない種類のタンパク質を作り得ることになりますね。



そのタンパク質も、自分の体内で造ったものは体が受け入れてくれるのですが、体の外で作られたタンパク質が体内に入り込むと、その瞬間からアレルギー反応を示します。例え、親の体が作ったタンパク質であっても、私たちの体の中に入るとアレルギーを起こします。


親子間で生体臓器移植などが行われることがあります。肝臓移植とか、骨髄移植等々。この移植で命が救われるのですが、移植を受けた患者には拒絶反応が起きてしまい、それを防ぐために、免疫抑制剤を打ち続けなくてはいけなくなります。

 

地上に存在する体外のタンパク質は、どれ一つとして自分の体に適合するタンパク質はなく、それらが体内に進入すると抗原・抗体反応、つまり、Ⅰ型のアレルギーが起きると思っていいのです。

 

侵入する外来タンパク質を、体は異物として認識しますから体から追い出そうとします。これは、アトピーを考える上で大変に重要なヒントになりますから、頭に入れて置いてくださいね。異種(外来)タンパクはアレルゲン(アレルギー発現物質)となります。



皮膚や粘膜は体を守るバリヤー


 玄関や裏口を完全に戸締りすると、外来者は中に入れない筈です。それなのに、無理やり進入してくるから家の人は「入ってくるな!」と、怒るわけです。この怒っている状態が、アトピーや花粉症のアレルギー症状です。



例えば、火事が起きると火災報知器がうるさく鳴り響きます。それはもう、耳を突き裂くような嫌な音です。その音がうるさいからといって、火災報知器のスイッチを切る人は居ません。するべきことは、火災報知器が鳴る原因を改善することです。


 化学伝達物質のヒスタミンやロイコトリエンは、痒みを起こす物質として医療者は観ています。しかし、本来は火災報知器と同じに、私たちに異常を知らせるサイレンなのです。薬でそのサイレンの音を打ち消しても、結局は体内で起こっているトラブルを解決していません。抗ヒスタミン剤、ステロイドホルモンは、火災報知器のスイッチを切る作業しかしていません。



そうした不法侵入者を体は防御するシステムを持っています。(いや、持っているはずなのです。)

皮膚や粘膜は外界の侵入者から身を守るバリヤーです。これが、先ほど説明した玄関や勝手口の戸締りに相当します。戸締りが不完全だから、勝手に他人が入り込んでくる。



そうして、Ⅰ型アレルギ-である、アトピー性皮膚炎、花粉症が始まります。