昨日の続きです。おばあちゃんの ”がん”は、 前医の説明では「肝臓はガンが半分、残りの半分は肝嚢胞、肝臓はその二つで埋め尽くされている。」(肝嚢胞とは、肝臓のなかに液体のたまった袋ができる病気のこと。大きさは数mmから10cmを超えるものまでさまざまで、良性であることが多い。)
今回の検査で、胆のうが原発ガンで肝臓のガンは転移に因るもの、とのことでした。
いずれにしても、その二つの情報からガンは巨大なものであると想像できる。しかし、その巨大なガンがいつからあったのかは誰も知らない。一般の認識では、ガンになると痩せ細って、酷い痛みに襲われる、そして苦しみながら命を取られる恐ろしい病気がガンなのだ、と皆がそう思い込んでいる。(しかし、巨大なガンに占領されていても、おばあちゃんは痩せ細っていない。)
健診で小さなガンが見つかると、早く手術しないと、手術が終わったら抗がん剤で叩かないと怖い。がん患者はそのように認識しているし、医師からもそのような治療を急かされて、患者は頭の中が真っ白になります。
実際はどうなのだろうか? 分子整合医学を収得された医師たちからお話を伺うことがあって、次のような話を聞くことが多い。「 医学生の時代からガンは怖い病気であると認識していました。研修医となって、解剖に立会い、ご高齢の方のご遺体を切り開くと大きなガンが見つかることがよくあります。でも、この患者さんはガンで死んだわけじゃない。ガンなのにどうして?」 医師の卵になってこの現実を学びました。
そして、医師は説明を続けます。体は毎日作り替えられるのでヒトは生きることができます。その造り変えの材料と体の機能的原動力は薬ではなく「栄養の働き」以外にありません、と断言しています。
原発(初発)のガンならば、ガンで命を落とすことはないのかもしれない。ガンが成長しすぎると、自らの成長のために体から栄養を奪い取り続けます。どのようなガンであっても、体から栄養を奪ってしまうのです。奪い取る栄養は体タンパクです。これをナイトロジェントラップと云います。
そうした作用で、おばあちゃんの体内タンパクが奪い取られて、エネルギーに変換されて、低栄養状態となって貧血に陥り、認知症状が出て、体力も失われて、全身の臓器不全となり、今のおばあちゃんは「あと数日の命」と診断されるほどに体調を崩しています。
辛い現実ですが、どうにもなりません。
ガンに罹っても↓のような改善データがありますので、罹患する前から栄養状態を良好にしておくことは大切かもしれません。参考にご覧下さい。
7月30日に「がん治療に思う」と題した記事を書きました。
胃癌2期~3期の治療成績
がん手術+化学療法、或いは放射線治療などの補助療法治療群
標準治療群の5年生存率 57%
同上、7年生存率 55%
がん手術+化学療法、或いは放射線治療などの補助療法治療群+免疫療法
免疫療法群の5年生存率 72%
同上、7年生存率 68%
がん手術+栄養療法による補完療法
栄養療法群の5年生存率 89%
同上、7年生存率 85%
同上、20年生存率 75%
栄養療法群は、5年生存率、7年生存率、共に標準的治療群、免疫療法群に比して顕著な有意差が認められた(P<0.05)。栄養療法群の20年生存率75%と云う成績は、補完療法としての分子整合栄養療法の明らかな延命効果、並びに、QOLの維持を示す結果と考えて良いのではないだろうか。