ステージ Bertolino

   10日の番組の続き 。この番組は、GLOBと言って、司会者はEnrico Bertolino。番組は、まるで大学の講義を行なうと言う設定で、学生役の我々も重要度は高い。学生の中には、お笑いタレントが混ざっていて、時々前に出て行く。


  この番組は、毎週金曜日昼間に収録し、夜11時30分放送される。その夜、テレビを見ていて、この番組のCMにも、ベルトリーノが登場した。その顔を見てはじめて「おや」と気がついたことがある。子のかおどっかで見たような。そうだ、5年前に買った本「MILANESI(ミラノっ子)」の著者だった。

  この本は、ポケットサイズで、「ROMANI(ローマっ子)」「SICILIANI(シチリア人)」などがある。内容は、ミラノっ子の生活や習慣などをジャンルごとに書いたもので、面白おかしく茶化している。そしてベルトリーノ自信が、生粋のミラノっ子だとも書いてある。この本の中で、一箇所日本人について書いてあった。

 「ミラノっ子は、日本人が嫌い。いつもドゥオモ広場に集まって写真ばかり撮っている。広場には鳩がいっぱいいるが、どちらも多くて見間違うほどだ。日本人と鳩との違いは、ぽんと手を叩くと鳩は逃げていってしまうが、日本人は逆に集まってくる」

 イタリアのジョークは、集団をからかうものが多いが、あまり笑えないユーモアで、本を買ったのは、ミラノっ子とはどんな人たちかと言うことで興味を持ったからだが、読んで行くうちに「いやな奴」みたいな感覚を感じたのを覚えている。しかし、彼は番組では、あらゆる国のゲストを招いて、その違いに興味を持ちながら、それを紹介してギャグにする。こうして実際に会ったり、テレビで見るとそれほどいやな奴でもなかった。  5年間の誤解がこの時解けた感じだ。ちなみに、このチャンネルRAI3は、かなり政治的に左翼な番組が多いし、司会者もそうらしい。同時にインテリスタ(サッカーインテルのサポーター)と言う主張を表に出している。そういうわけかどうか、ベルトリーノ、実は10月頃木曜に3回放送された、歌手チェレンターノが、政治について話しながら歌う「ROCKPOLITIK 」に最初の放送で、他の出演者と一緒に、政府主相をネタにしたギャグを飛ばして主相を怒らせた人の一人である。


 この人を巡るいろんな記憶が駆け巡る。その記憶を脳内で編集しながらも、いやな奴なのか、いい人なのかますますわからなくなってきた。少なくとも、この人物と知り合えたのは、まず、まんざら悪くないことだ。

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