RA  スタジオに入る

  去る、10日に、テレビ出演の予定でRAIに行く。ここに入ったのは、4回目になるが、今回こそは、よく観察することになった。


  観察癖はいつものことだが、今回の入場には、機械の故障で、撮影開始まで間に合わないと心配するほど待たされた。二つの窓口の一つが、かろうじて動きながら、たぶん30分ほどかかっている。

  入場券を受け取り(写真)改札機に通す。


  よく見ると、とても殺風景な建物。たくさんのスペースが使われていない。それが国営放送ゆえんなのかもしれない。この放送の前に、床屋に行った。その時、15年のつきあいになる床屋いわく、国営放送RAIも民間放送Mediasetも、それぞれ3局ずつ持っていて、全国に放送している。その従業員数は、民間4000人で、国営16000なんだそうだ。実に4倍の数である。

  それほどの人に給料を払ってゆくのが、日本のNHKと同じ受信料だが、RAIでは、民間と同じようにCMもやっている。しかも、それが民間も長時間だが、それに負けない長時間CMなのだ。


 さて、先に進もう。あまりにも大勢の人たちが入場するが、大部分はスタジオで、うしろで見学する観衆で、番組が始まると一斉に拍手したり、出演者のギャグにどっと笑っている人々である。これらすべては、スタッフが番組開始前に打ち合わせして、強制されるものなのだ。視聴者は、それを見ることによって、テレビ出演者の発言にみんなが納得しているように見せることが出来る群集心理を利用した集団催眠である。


  技術的トラブルが発生して、予定時刻に入れない。この群集は、入場するのにお金を払わないが、お金をもらうこともない。どんな人々が来ているかというと、たくさんの学生、主婦、定年退職者、失業者・・・。

  私の場合は、ギャラをもらって出演を前提にきているが・・。

  このトラブルを機会に、そこでたっている人物をよく見る。(下の写真左)トレーナーには、日本の国旗、その下にはカタカナで「スポーシ」と書いてある。「スポーツ」海外で作った製品に日本語を入れるとどこか間違っている。

  その下に、「JAPAN」と書いてあるので、私はこの人物に「テレビで私の国の宣伝をしてくれるのかい?これは私の国なんだ」というと「Cina(中国)?」と答える。


  しばらくすると、キャスティングの女性で、私を電話で呼んだマリカ(下の写真右)が、嬉しそうにやってきて、いろんな人に紹介してくれた。さすがスタッフは違うな。

  話す話題が見つからなかったように彼女は言う「日本料理って、気持ち悪いわ。だって、蛇とか犬とか食べるんでしょう?オエッ」最近のミラノでは、寿司バーが増え、弁護士や医者、デザイナーなど著名人は、日本料理を洗練されていることから「東洋のフランス料理」と呼んでいるこの時代に、なんて無知なやつだろう。

 なさけなくて、言葉が出なかった。こんなレベルの人間を集めて番組が作られている。


ネットが発展して、このブログのようにみんなが意見を公開して、時間の空間を越える頃、テレビの世界は完全に遅れ、そして粗大ごみになろうとしている。そんな低俗なマスコミなんかに操られてはいけない。

日本のトレーナー Marika

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