モンテカルロ


  ミラノの周辺として、モンテカルロについて考える。中世からヨーロッパは小国ばかりがたくさん出来ていた頃から小国のまま残って、小国であることを活かしながら富を築いた国々がある。イタリア半島には、サン・マリノ共和国、理由は少し違うが、バチカン市国はローマ市内にある。イタリアの北にはちょっと大きめだがスイス。ここは時計とチョコレート、そして金融業が有名。


  フランスの国境からも近く、ほぼ南フランスともいえるモンテカルロモナコ公国は、以前イタリアだったこともあり、F1レースが有名で、最近行なわれる。そして、なんと言ってもカジノにより、ここの国民は免税と言う特典もあり、ヨーロッパ各国の大金持ちが、さらに税を払わない方法として、ここに家を買ったり、借りたりして住民ということにしてもらっているくらいだ。あのパバロッティもその一人だとか。


  以前、イタリアのピエモンテ州に通訳の仕事で行った。その工務店さんに現場に行こうということで、朝早く出発して、フランス国境はあっさり越え、なんとこのモンテカルロまで来てしまったのだ。

  仕事の打ち合わせなんだか観光みたいにもなってしまったが、この国の人々の「余裕」を見せられては、「あくせく仕事なんてやってらんねえよ!」となってしまって当然である。


  これらの小国にいえることだが、国土を大きくしなくてよかったね。と言う事になる。そして、金持ちが集まってくる政策によって、ますます国も栄える。あるミラノっ子が、「イタリア統一なんかしなければ、今頃ミラノもモンテカルロさ!」と嘆いていた。確かにミラノはファッションやデザイン製品をつくって、モンテカルロでもあるようにミラノとほとんどくっついているモンツァでF1サーキットもある。ミラノの北50キロにあるコモの湖にはイタリア中や世界のお金持ちが別荘を持っており、ミラノはイタリアをリードしてきたが、南に続く大きさが重みになっていると言うのは現実だが、そんな簡単な話ではない。


  イタリアを「経済」と言うジャンルだけで考えてはいけない。だから日本とも違う。芸術や歴史や宗教や文化や観光や・・・とにかく訪れる人々の「価値観」を変えてくれるパワーはイタリアと言う国であってこそなんだ。モンテカルロにカネがゴロゴロあっても、ないものをたくさん持っているそんなイタリアが私は好きだ。


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