スマトラ沖地震による津波の被害で、イタリア人ツーリストも被害にあい、テレビや新聞のニュースでの報道は頻繁にTsunamiという日本語が使われている。それより少し前にも聞き覚えのある言葉Kamikazeがイラクの自爆テロリストなどをさす言葉として使われた。あのラストサムライは、イタリア語タイトル「L`ultimo Samurai」つまり、サムライはGuerrieroなどと翻訳しないでも、すでに有名な言葉だ。

イタリア語の中で外来語として使われている日本語はだいたい以下のようである。

Tsunami
Kamikaze
Samurai
Harakiri
Geisha
Cachi(柿)
Sushi,Sashimi,Tempura
Kimono
Banzai
Sayonara
Judo,Karate`,Aikido,Shiatsu,Bonsaiなどの武術や芸事。

 本来「津波」をさす言葉がなく、海底地震にあたる「Maremoto」も使われているが、「波」の方をさす言葉ではなく適切でないため、日本語を借用しているのだ。それにしても、英語を外来語として借用しているのがは、日本でも同じだが、まさかイタリアで、これだけ使われているとはあまり知られていないだろう。それにしても、日本を借用している言葉にはネガティヴな物が目立つ。津波とは「津」つまり港を破壊する波ということから江戸時代に生まれた言葉だそうだ。ところで、日本とは地理的にも、また国同士のお付き合いがありそうなアメリカで、Tsunamiという言葉が使われたのは、1946年にアリューシャン地震により津波がハワイを襲った時で、日系人たちが口にした言葉を使ったのが最初で、終戦の翌年ということになる。意外に最近のことのようだ。