現在、とある官庁が出したお堅い文章を翻訳中で缶詰めになっているのですが・・

 

こういうやつ翻訳していると、本当にこの世には信じられない文章が存在するんだ、ということが分かって発狂寸前ですが興味深い。

 

特に日本語という言葉は、動詞が最後に来るという特性上、論理的に構築しにくい。というか、私の知っているすべての外国語は、「動詞」が文章の支配者であって、これを手掛かりに読解していくのだけれど、日本語においてはそもそも動詞に対する主語が曖昧だし(例:「昨日食べた肉」と言われて、肉を食べた人が誰だかわからないのが日本語。ほかの言葉だとまず、わからないことはあり得ない)、そもそもどれが同士なのかが判別しにくい文章すらある。

 

で、加えて、おそらく法令とか省令とかそういうやつは、そういうフォーマットがあるんだろうけど、とにかくフォーマットから逸脱しないことだけを念頭に書かれていて、わかりやすさなどは優先順位の一番下みたい。
 

日本語の融通無碍っぷりと合わせて、もう「キチガイ外道祭文」(@夢野久作、ドグラマグラ)もびっくりの奇々怪々さ。

 

今翻訳中のものは、いろいろあって、ここでは公開できませんが、たとえば、

 

自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法 (平成四年法律第七十号)第十三条第一項 に規定する指定自動車にあつては、使用の本拠の位置(同法第六条第一項 に規定する窒素酸化物対策地域外から同項 に規定する窒素酸化物対策地域内への変更(変更後の使用の本拠の位置が自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令(平成十三年政令第四百六号 )による改正前の自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法施行令(平成四年政令第三百六十五号 )第一条の特定地域であつた地域(以下この号において「旧特定地域」という。)である場合にあつては、旧特定地域外から旧特定地域内への変更)に限る。)

 

これね。わかる人います???日本語で。

これ翻訳しろって言われたら発狂するよね?

そしてこんな文章がレポート用紙20枚にわたって延々と続くという地獄・・書いた人も大変だっただろうけどさあ・・

 

ドグラマグラは、読み終えた人は皆、発狂する、と言われる世紀の奇書ですが、日本の官庁発行のものに負けてるよ・・
私、ドグラマグラ3回よんだけど発狂してないけど、いまこれ一回目で、結構やばい・・