※日本の大和撫子が海外に通用する「美女」になるための方法を偉そうに語っているシリーズです。ただし「美女」といっても外見的な美しさ特化型ではありませんので、もろもろご了承ください。

 

ネット上にあふれかえる「モテ」指南の記事。服装からセリフ選びから、果ては好きなメニューまで事細かに指南してくれるモテマスターがこの世にはものすごくたくさんいるものだな、と感心しているのですが、しかし世の中の女子は本当に「モテ」を必要としているのでしょうか。

 

わたし、なんか違う気がする―。

 

というのは、女子が「モテたい」というときの本当の心理って、「モテたい」んじゃなくて「ちやほやされたい」ってことなんじゃないの?

だから「モテ」を目指して「モテ指南」のとおりやっても、おそらく本人たちが望んでいるところには行けないんじゃないの?

 

と、疑問に思ってしまいます。

 

というわけで、表題ですが「モテること」と「ちやほやされること」は違う、とわたしは考えています。

 

こういうのって言葉の定義の問題なので、わたしの定義を書くと、

「モテる」:複数の異性から恋心を寄せられて、付き合いたい、あるいは結婚したいと思われている状態。

「ちやほやされる」:複数の異性、あるいは同性から、褒められたり称賛されたり尊敬されたり、物理的に優遇されたりしている状態。

 

ということになろうかと思います。もう、見るからに、全然違いますよね!?

女性視点に限って言えば、「モテる」とは、「複数の男性たちから彼女にしたい、あるいは妻にしたいと思われている状態」といえます。

男性の心理からして(一般的、確率論的、そして日本的に言えば)「家庭的で料理がうまくて、優しく癒してくれる清楚で純真な美人」が「彼女あるいは妻にしたい」女性であると言えることはもはや明らかなので、そっち方向を目指せば「モテ」に近づくことは比較的容易です。

だからこそいろんなテクニックや指南が、巷にあふれかえっている。

 

ただ、「モテている」、つまり「複数の男性から求愛、求婚されている」状態って、実際には、ほとんどの女性にとってストレスですよね。

好きでもない相手から求愛や求婚をされることは、ごく一部の猛者にとってはともかく、多くの女性にとって煩わしいことだし、時に恐怖さえ感じる状況だと思います。

実際、「相手に好きって思われると途端に気持ち悪くなる」という女の子は多い。

そして男性というのは、まったく可能性がない相手に求愛、求婚し続けられるサガではないので、その「モテている」状態をキープするためには女性の努力も必要になります。

「いつかあなたの求愛に応えるかもしれないわよ」という態度を、複数の男性に示し続けることは、ほんとこれ、疲れるだろうなあ・・

そしていつかはかならず、その状態は崩れます。

男性にとって「求愛している相手」というのは「所有したい相手」でもあるはずなので、所有できない状態のまま長く続くということは基本的にはあり得ないからです。

(あと「やりたい相手」っていうのもあるだろうけど、そのばあいも「絶対にやれない相手」と思われない程度の期待を抱かせ続けなきゃいけないもんねえ・・それはそれで、女性にとってはかなりのストレス、そしてリスクです。)

この「モテ」、そこまでして追求したい・・ですか・・?

 

というわけで、おそらく、世間のお嬢さんがたが目指しているのは、「モテている」状態のではないんじゃないかな、と思うのです。

いやもちろんそういう方もいらっしゃるとは思いますが、ハイリスク・ローリターンすぎる気が・・。

 

だから、これはわたしの仮説ですが、みんな「もてたい」んじゃなくて「ちやほやされたい」んじゃないかな、と。

そして「ちやほやされる」ためには、いわゆるモテテクはほとんど通じないと思われます。なぜなら「ちやほやされる」ために必要なのは、対個人に対するテクニックではなく、自分が所属する社会、世間の中での「ポジショニング」を操作するという、社会的人間関係構築能力だからです!!

 

上目遣いや袖引っ張り、自然な血色のようなチークやたれ目アイラインに女子アナ的清楚ファッションで辿り着けるのはせいぜい「モテ」どまり。

「ちやほやされる」ためにはもっと戦略的な活動が必要になると思うんだけど。

 

というわけでいま「ちやほやされる」「方法」でぐぐってみたら、まあ、モテテクと大差のない記事がちらほらと・・(笑) あんまり賛成はできませんでしたが、

でもなー、わたしの観察からすると、「ちやほや」と「もて」は両立しにくいから、どちらかを選ぶ必要があるかもしれません。

 

美女論的にはもちろん「ちやほや」を目指していきたいんですけれども。

※私の著書、「クレオパトラは絶体絶命!」では、主人公のクレオパトラがかなりチヤホヤとされています!