大変遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

暖冬のうえお正月休みが短かったこともあって、全然年末年始の気分を味わえなかったような気もしますが、何はともあれ明けてしまいました・・
9日からのイタリア出張、そして帰国直後からの通訳業務などもあり、気持ち的にものすごく慌ただしい日々を送っていることも原因かもしれません。

昨年一年間は、何が何だかわからないまま忙しいような、無駄な動きが多いような、よくわからない活動に日々を費やしておりましたが、
イタリアと日本の間をつなぐというビジネスにかかわってなんと20年。もはや、「自称・若い美人通訳」というセルフプロデュースも通用しない域に達してまいりました。
国際ビジネスを通して、イタリア人のいいところ悪いところ、日本人のいいところ悪いところ、その違いやそれぞれの主張もたっぷりとお勉強させていただき、また、カルチャー・ギャップの本質というものも骨身にしみています。

フリーランスの通訳として現場での通訳業務から各クライアントとの交渉事まで全部自分でやっている私ほど、こういうことが分かる立場って、なかなかないんじゃないかと思うほどに。

これは結構特殊な経験とスキルなので、せっかくなのでこれを生かして日本社会の役に立てることはないかな、と思い立ち、最近はそれに向けていろいろと準備を進めています。
具体的には、イタリアの衣食住のいいとこどりをして、日本の文化や美意識の更なる充実につながったらいいな、と。

わたしにとってイタリアって、もはや別に憧れの国でもないし、素晴らしい国というわけでもないのですが、とはいえ、日常生活に対する美意識とういうものについては見習うべきところがたくさんある、と思わざるを得ません。これについては、日本は完全に負けてる。
そして、それって、今の閉塞した日本社会への一つの解決策になりえるんじゃないのかな、と思うのです。
お金がなくても、若くなくても、美意識一つで人生はより充実する、というサンプルって、もしかしたらイタリアにあるのかも。

日本で諸外国の文化を広めようとすると必ずぶち当たる壁、
「だってここは日本だし、私たちは日本人だから」
というメンタリティは、日本のいいところでもあります。
日本は素晴らしい文化を持っているし、素晴らしい国であることも事実です。
けれど、だからといって、ほかの国から学んではいけない、ということにはなりません。

もうすでに、世界は一つになりつつあります、どちらかというと悪い意味で。
島国というユートピア、鎖国という政策、そして日本万歳の精神で守ってきた「ここは日本、私たちは日本人、だからこれでいい」という島国根性は、これからどんどん通じなくなっていくと思うのです。

いま、官民ともに躍起になっている「クール・ジャパン」や「お・も・て・な・し」だって、外国人から見れば意味不明なことが山のようにあります。
もっと広い視野や視座で文化や社会を見つめ、これから進んでいく高齢化社会や少子化・移民問題、その他の様々な出来事に柔軟に対応できるように準備しておくことは、絶対に必要です。
私などが、そこでできることは限られていますが、できることから少しずつ、日本文化そのもののレベルアップのため、未来の日本が、ほんの少しでもより良いものになるように、プロジェクトを組み立てられればいいなあ、というのが今年の抱負です!

あと個人的には、大好きなプーチン大統領と偶然出会った時に備えて、ロシア語を勉強し始めようと思っています。

どうぞ今年も、よろしくお付き合いください。