ねえねえ、フレンチ・キスの意味って、皆様どう思っていらっしやいますか?
これ、日本では誤解されていることが多いのは知っていたのですが、昨日の夜、うちの清四郎に聞いたら、彼も間違った方で覚えていたんです。
わたくしにとって清四郎は、
「この人が知らないことは普通の人は絶対知らない」
という基準なので、ということは、世の中の人のほとんどは間違ったほうの意味で使っているってこと?
そして、言葉というのは移り変わっていくものだから、実際の意味がどうあれ、ほとんどの人がそう思っているなら、もうそれでいいような気も・・
と、いろいろモヤモヤしつつ言いますが!
French Kiss<フレンチ・キス>
というのは、いわゆる、ディープ・キスのことですよ?
かるくchu!ってするののことではありません。そっちは、「ライト・キス」。
ちなみにイタリア語でもBacio alla Francese(フランス風キス)といえば、濃厚な粘膜系キスのこと。
てかね、そもそもこの「フレンチ」という言葉、つまり「フランス風」という言葉ですが、日本では、他の国とはずいぶん違ったイメージをもたれているような?
日本における「フランス」のイメージって、おそらく、小粋で軽やかでお洒落、って感じ・・ですよね?
これは・・なんでだろ、90年代はじめかあたりにはやったような気がする、フレンチ・カジュアル略してフレ・カジの影響なのかしら。今考えるとなんと言う恥ずかしい言葉。フレ・カジ。
ロリータ声で軽い感じで歌うようなフレンチ・ポップスが流行して、フランス風というのは万事にとにかくさりげなくそしてとてつもなくお洒落、というイメージが定着したような気がします。
シャルロット・ゲンズブールあたりの女の気配を感じさせない、少年のような女優が活躍したからでしょうか。
がしかし!
フランスというのは、実際は全然そういう軽い国ではない・・ですよね、パリ在住のわたくしのお友達及び従姉妹の皆様!
ていうか、そもそもヨーロッパって言うのは、「軽やか」というイメージとは反対方向の文化ですから。
増してラテン・ヨーロッパですよ。
イタリアもフランスも、軽くはない。そして、いわゆる、「軽やかでポップなお洒落」というイメージは、ラテン・ヨーロッパから最も遠い。
しかもフランス人て、わたくしの知っている範囲のことで恐縮ですが、恋愛に関しては特に濃厚なイメージだけどね・・。
イタリア人も濃厚ですが、イタリア人の濃さとはちがう、もっと陰にこもった濃密さ、というか。
別にそういうところに居合わせたところがあるわけではないのですが、例えば、日本人カップル、イタリア人カップル、アメリカ人カップル、そしてフランス人カップル、つまり8人の男女が同じテーブルに同席したとします。
で、もちろん個人差はあるから、別に全部のその国の人がそうするわけじゃないけど、あくまでイメージとしていけば
日本人:カップル内での会話はほとんどせず、ひたすら回りにあわせて会話するが、主役にはならず
イタリア人:周りの視線を意識し、見せびらかすようにいちゃつきつつ、周りともしっかりコミュニケーション
アメリカ人:ナチュラルにいちゃつきつつ、謎のホスト意識で会話を盛り上げようとする
フランス人:周りへの意識は薄めで、ふたりでぼそぼそと会話し勝手にいちゃつく
という感じのような?
ああ、フランス人のひと、怒らないで!!!
別に悪い意味じゃなく、恋愛のなかにおける表現の濃厚さをイメージで表したいだけなんです!!
だからわたくしは、日本語の文脈の中で「フレンチ・キス」という言葉を聞いても、自動的に濃厚なヤツを想像するわけですが、先日、
「フレンチ・キスくらいならいいかな」
と、こともなげに仰るお嬢さんを見かけて、なんかあぶなっかしーなー、と余計な心配をしてしまった次第。
どうなんだろ、これ、言葉の解釈のちがいによってとんでもない誤解を生む可能性があると思うんですけど・・啓蒙して回らなくていいかしら。むしろ、大きなお世話・・??
で、この話を清四郎にしましたら、慌てて英英辞典を引き、
「をを、確かにそう書いてある! 今までまったくそう思ったことなかった・・よかった、間違って使わなくて。危ないところだった・・」
と、胸をなでおろしておりました。
・・いつ、仕事でそんな単語を使う機会があるのか知りませんが。