♪布引の滝、行平・貫之・後鳥羽院 | ◆VISTAの発見◆

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♪いつかはきっと セレンディピティ

新神戸駅真裏の布引の滝。1100年も前から歌人に詠まれたパワー・スポットです。
夏でも涼しいマイナス・イオンがあふれる霊域なので、ぜひお出かけください。

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「布引の滝」を見て、38人の歌人たちが残してくれた和歌40首。目に留まった一つを、声に出して読んでみませんか?
穏やかだった頃のニッポンの、ヤマトオノコがどんな感性を備えていたか、少しは見えるはずですよ。


1)藤原輔親<954-1038>

「水上は いつこなるらん 白雲の 
中より落つる 布引の滝」

2)藤原盛方<1137-1178>

「岩間より 落ちくる滝の 白糸は 
むすはて見るも 涼しかりけり」

3)藤原隆季<1127-没年不明>

「雲井より つらぬきかくる 白玉を
たれ布引の たきといひけむ」

4)藤原師通<1062-1099>

「水上の 空に見ゆれば 白雲の
立つにまかへる 布引の滝」

5)藤原基隆<生没年不明>

「津の国の 生田の川の 水上は
今こそ見つれ 布引の滝」

6)藤原公実(きんざね)<1053-1107>

「世と共に こや山姫の 晒すなる
白玉われぬ 布引のたき」

7)藤原為忠<1309-1373>

「うちはへて 晒す日もなし 布引の
滝の白糸 さみたれのころ」

8)鈴木重嶺<1814-1898>
江戸末期の歌人

「くりかえし 見てこそ行かめ 山姫の
とる手ひまなき 滝の白糸」

9)源 顕房<1037-1094>

「水の色 たた白雪と みゆるかな
たれ晒しけん 布引のたき」

10)小沢芦庵<1723-1801>
江戸の歌人

「主なしと 誰かいひけむ おりたちて
きて見る人の 布引のたき」

11)澄覚法親王(ちょうかくほっしんのう)<1219-1289>

「ぬのひきの 滝見てけふの 日はくれぬ
一夜やとかせ みねのささ竹」

「布引の たきつせかけて 難波津や
梅か香おくる 春の浦風」

12)高階為家<生没年不明>

「水上は 霧たちこめて 見えねとも
音そ空なる 布引のたき」

13)西園寺実氏<1194-1269>

「呉竹の 夜の間に雨の 洗ひほして
朝日に晒す 布引の滝」

14)加藤枝直(えなお)<1692-1785>

「雲かすみ たてぬきにして 山姫の
織りて晒せる 布引のたき」

15)源 雅実<1059-1127>

「たちかへり 生田の森の 幾度も
見るとも飽かし 布引の滝」

16)賀茂真淵<1697-1769>
江戸の国学者・歌人

「布引の 滝のたきつ瀬 音に聞く
山のいわほを 今日見つるかも」

17)藤原良清<生没年不明>

「音にのみ 聞きしはことの 数ならで
名よりも高き 布引の滝」

18)太政大臣 藤原良経<1169-1206>

「山人の 衣なるらし 白妙の
月に晒せる 布引のたき」

19)摂政・関白 藤原忠通(師実)<1097-1164>

「さらしけむ 甲斐もあるかな 山姫の
たつねて来つる 布引の滝」

20)在原行平<818-893>
新古今集

「我世をは 今日か明日かと 待つ甲斐の
涙の滝と いつれ高けむ」

21)在原行平<818-893>
古今集

「こきちらす たきのしら玉 拾ひおきて
世のうきときの なみたにそかる」

22)賀茂季鷹(すえたか)<1752-1841>

「たち縫はぬ 絹にしあれと 旅人の
まつきて見や 布曳の滝」

23)従三位大蔵卿 藤原有家<1155-1216>
最勝四天王院障子和歌

「久かたの 天津乙女の 夏衣
雲井にさらす 布引の滝」

24)後鳥羽院<1180-1239>
最勝四天王院障子和歌

「布引の たきのしらいと うちはえて
たれ山かぜに かけてほすらむ」

「蛍とぶ あしやの浦の あまのたく
一夜もはれぬ 五月雨のそら」

25)宮内卿 藤原家隆<1158-1237>

「幾世とも 知られぬものは 白雲の
上より落つる 布引の滝」

26)藤原継蔭の娘 伊勢<877-940>
古今集より

「たち縫はぬ 衣着し人も なきものを
なに山姫の 布晒すらむ」

27)後鳥羽院の子 順徳院<1197-1242>

「たち縫はぬ 紅葉の衣 そめいでて
何山姫の ぬの引きの滝」

28)藤原定長 寂連法師<不詳-1202>

「岩はしる 音は氷にとざされて
松風おつる 布引の滝」

29)上賀茂神社神官 賀茂季鷹(すえたか)<1752-1841>

「分入し 生田の小野の 柄もここに
くちしやはてむ 布曳の滝」

30)九条内大臣兼実 藤原基家<1203-1280>

「あしのやの 砂子の山の みなかみを
のぼりて見れば 布びきのたき」

31)在原業平<825-880>
伊勢物語より

「ぬきみだる 人こそあるらし 白たまの
まなくもちるか 袖のせまきに」

32)藤原行能(ゆきよし)<1180-不詳>

「布引の 滝の白糸 わくらばに
訪ひ来る人も 幾代経るらん」

33)藤原俊成<1114-1204>

「いかなれや 雲間も見えぬ 五月雨に
さらし添はらむ 布引の滝」

34)橘 長盛<不詳>
七夕に詠める
古今集より

「ぬしなくて 晒せる布を 棚はたに
我こころとや けふはかさまし」

35)藤原定家 (藤原俊成の子)<1162-1241>
最勝四天王院障子和歌

「布引の 滝の白糸 なつくれば
絶えずぞ人の 山ぢたづぬる」

36)源 俊頼(としより)<1055-1129>

「山姫の 嶺の梢に ひきかけて
晒せる布や 滝の白波」

37)源 経信<1016-1097>

「白雲と よそに見つれど 足曳きの
山もとどろに 落ちつる 滝津瀬」

38)紀 貫之<不詳-945>
見事な屏風絵の滝を詠んだ屏風歌

「松の音 琴に調ぶる 山風は
滝の糸をや すげて弾くらん」

●お疲れ様でした。