
食欲のない病人に、どう食べさせるか。
2ヶ月の療養介護から得た教訓は、「ホンニンの<好み>を刺激すること」でした。
2ヶ月の療養介護から得た教訓は、「ホンニンの<好み>を刺激すること」でした。
91歳・脳梗塞・心筋梗塞・心不全・血管性認知症で入院点滴生活を終えた病人は、毎食スプーン2杯しか摂らず、水気を飲んでもむせてしまう。
腕の皮をつまみ上げると、屏風のように立ち上がったまま。これは脱水症状の危険水域です。
もともと、お粥、雑炊など柔らかいものが嫌い、塩気・熱い冷たいに過敏、おいしくないものは食べないという、グルメ病人です。
こんな人にどう栄養摂取させるか、
こんな人にどう栄養摂取させるか、
命預る介護人としては、食欲介護が救命のすべてとなりました。
●そんな病人が突然食欲を見せ始めた。
万策尽きた感のワタクシ、ある日、普通のカレーライスを、直径19センチのボール皿に山盛りついで、病人の前においてみました。
おや!なんとまぁ、息継ぐ間もないスピードで口に運んでいくではありませんか。
私は思いました、「人間、死期が近づくとやたら食べ始める」
これがそうなのか、と・・。
これがそうなのか、と・・。
●それ以来食欲回復はびっくりするほど進み「好きな、食べやすいものなら」皿をも舐めるほど食べつくすようになりました。
そのためか、腕の皮の下には身がつき始めて・・。
そのためか、腕の皮の下には身がつき始めて・・。
●今朝のメニュー
黒糖蒸しパン 1/4ホール
ツナとキャベツのカルボナーラ風パスタ
ミンチ肉じゃがの 「よしる風味」
エンシュア1/2缶
黒糖蒸しパン 1/4ホール
ツナとキャベツのカルボナーラ風パスタ
ミンチ肉じゃがの 「よしる風味」
エンシュア1/2缶
完食でした。
ちなみに「いしる」はイカを、「よしる」は鰯を原料とした「発酵うまみ調味料」です。隠し味のワザが食欲のツボを刺激し、救命の一助となった・・とワタクシは思いたいのですけれど・・。
●笑顔が戻ったというご報告をここに、お世話になった病院の看護師さん・訪問看護師さん・介護士さんたちと、主治医の先生に感謝を込めてお伝えしたいと思います。