ビジョナリーソリューションズ代表の葉田です。
会社組織の中では、当たり前のことですが、社長の意識や考え方というのは、非常に大きく会社に影響します。そのため、企業内の管理職セミナーは、トップが考えていることを受講者の皆様に伝えるということをひとつの目標にしています。受講者の方は、経営者の目線で所属している会社を見つめ直し、学びを深めることができるのです。
社長の考え方や意識というのは、幹部をはじめ社員全員に強く影響を及ぼしますが、一方で、社長自身の意識改革を行っていただくことが必要なケースもあります。
あるメーカー様の事例なのですが、そこの社長はモーレツ型の方でした。そのため、たいした成果を上げていなくても、24時間365日働く気概のある人が高評価されていたのです。しかし、社長は「PDCAサイクルがうまく回っていない、人がよく辞めて定着しない、社員の笑顔がない、生き生きしていない、クレームの対処に追われている」など、あまり好ましい状態にないことにも気付いていました。
そこでいくつか経営改革を断行したのです。まず、最初にモーレツ型の経営をやめ、「早く帰ってよい」という体制を敷き直しました。振り返ると、何時間も仕事はしているのですが、だらだらしていて時間ばかり過ぎていく。そこで、「ここまではこなす、しかし、これはやらなくていい」というゴールを設定したのです。その他、外注に回すべきことは依頼し、システム化できるところはITを導入して効率化を図りました。また、大企業を退職した技術者を新人の教育係として雇用。若手の補佐役として、客先に同行したり、現場で困ったことがあれば指導したり、手取り足取り実効性のある教育をしたのです。また、10万円未満の決済は、現場の権限で行えるようにして効率化、書類の量も減らしました。さらには、定例会議の内容を板書して、写真撮影したものを、すぐに社員全員に公開するといったことも行いました。
経営者も悩むこともあり、朝令暮改、考えが揺らぐこともあります。しかし、会社は社長の意識によって大きく変わるので、その方向性を社員にしっかり伝えていかねばなりません。
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