次に大切なのは、社員教育・人材育成という言葉に対する捉え方が問題だと思います。
商工会議所主催のセミナーに行かせています。地獄の特訓にも行かせています。○○○の研修に参加させています。
というような形で、社員教育をしているつもりの経営者がいらっしゃいますが、それではあなたが必要とする人材は育ちません。
社員教育とは、社長が「うちの社員にはこうあってもらいたい!」という、社長の思いがなければ育ちません。
あなたが期待する店長は、部長はどんな人ですか?どんな風に考えて、どんなことが出来て、日常生活は、社内における立場は…。
と考えていけば、
正に人づ<りは、特に小規模・中小企業の人材教育は、社内教育・手づくり教育でなければなりません。
しかも最も重要な教育は、知識・技術の教育より、どんな考え方が出来るかという、心構えの教育であり、組織人としての内面教育だと思います。
なぜか?
小集団で一つの目標を追いかけて、それを実現していくのが小規模・中小企業ですから、
一にも二にも、全ての社員の意思統一と一体感がなければ、
とても成果は望めない訳です。
そうなると、一体感を生み出すような要素がなければならないし、
その為には社長の思いが、どんなものであるかを全社員が知って、尚かつそれに同調して、初めて固い絆が生まれる訳です。
ですから社長の思い、即ちビジョンがはっきりしていて、
社員もそうなりたいと思う、ビジョンの共有ができているかどうかが、第一のポイントになります。
そして、そのような思いを共有するためには、言葉が通じ、理解し合わなければならないのですが、時々、「言葉が通じない」ということが起きてきます。
これは何も、違う言語を使うから起きてくるのではないのです。
言葉の意味を共有できていないか、考え方のレベルが違うために、言わんとする事が伝わらない、認識の仕方が異なるという現象な訳です。
このようなズレを生じさせないためには、言葉の意味を共有し、価値観を共有し、
考え方・心構えの水準を同じにすることによって、初めてそれが可能になってきます。
社員教育とは軍隊調の挨拶が出来、報告が出来ればいいというものではありません。
あるいは、実際上の業務とはあんまり関係ないような、高度(?)な知識や理論を知っていることでもないと思います。
そしてまた、研修帰りに見られる一時的なテンションの高さでは、
永続的なモティベーションを持続することは出来ず、
いつの間にか元の黙阿弥状態に戻るというようなものでは、
いつまで経っても、社長が求める人材は育たないのです。
社員教育の第一は、社員の質を上げることにより、社長の思いに沿った行動をとれる社員に育てることであります。
その仕事に必要な新しい知識や技術を学ぶための社外研修は、
必要な場合もあると思いますが、
人材の質を上げる教育、全社員の組織人としてのレベルを上げる教育、モティベーションを高め、一体感を持続する教育は、
社内で行って初めて効果を出すのです。