第4節 「統合と個性の開花」の理念の下に全てを止揚統合してゆけ(1)

 

 

 日本人が本来有していたものでありながら、失ってきたものを取り戻し、再興し、新生し、打ち立てるということ、それが国家規模でも実現してゆくということ、そして、それが、迷信や、そういう危ない危険なものではなくて、限りなく近代の自由主義や、民主主義や、また、合理主義や、様々な文化的遺産、世界的遺産と融合し、止揚するような幅広いものであることをよくよく検証し、そして、それに対して深い信頼をもって、健全に発展する国家を創ってゆくということ、それが新生日本の原理であると思うのであります。


 このような新生日本の原理というものは、近代の成果である所の経済学と矛盾するものではありません。自由主義と矛盾するものではありません。また、近代の成果である所の民主主義と矛盾するものではありません。その新生日本の最高の成果というものは、民主主義と天意主義が止揚されて両立するように、自由主義と神への秩序が両立するように、すべて止揚され、両立するものであります。


 ですから、新しい時代を創ってゆくものは、すべてを止揚したものであり、統合したものであるということに対する深い信頼を持ち、確信を持つこと、そして、その統合理念というものを、統合叡智というものを、よくよく探究してゆく学問を活発化させてゆくこと、それが大切であろうかと思います。


 限りなく深い智慧というものが、限りなく神聖なる信仰心と両立しているということ、限りない合理性が限りない神秘性と両立してゆくということが大切であります。そして、それがまた、その奥に限りない芸術を有しているということが大切であろうと思います。


 新しき国家のビジョンとして、「統合と個性の開花」ということが挙げられておりますが、統合とは、まさしく日本の根本の伝統精神に基づきながら、その伝統精神の背後にある所の新生日本精神に統合してゆくということであります。そして、その統合日本精神は、同時に、限りなく宗教以前の宗教精神であり、世界的に普遍性を持ち、宇宙的に普遍性を持ったものであったが故に、正統性を持つものであるのであります。


 本当の独自なものというものは、本当に普遍的なるものと同じであります。本当の独自なるものは、本当に普遍的であるからこそ、独自性を有していると言いきれるのです。本当に独自性を有しきれていると言えるものは、世界的にも、宇宙的にも普遍性を持つのです。その故に、普遍性即オリジナリティーであり、オリジナリティー即普遍性であります。

 

 (つづく)