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ken2-shimamotoのブログ

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山肌に生い茂る木々の薄闇を抜け、地面に置かれた、こどもの背丈ほどもある褐色の握りこぶしや黒い鉄板を打ち抜いた小振りの走る人などが立ち並ぶ間を縫って、赤や青の浮きをつけた無数の釣糸が垂れ下がる白壁のメインギャラリーの入り口に立つと、この建物は舟形で舳先から艫へまわったことがわかりました。


すぐ左に設けられた狭い階段から2階へ。画集で親しんでいた大石画伯の大小の絵画が、開け放たれた出窓から差し込む光と風の中でわたしに語りかけてきます。一家のなりわいのためにきびしい漁に出ようとする男たちは太い声で、網にかかった魚や海藻や雑多な異物をひとつひとつ取り除く<はずしこ>の娘さんたちは物静かに。すぐ下の浜で拾われた漂流物が鳥や人、花瓶や虫に姿を変えて棚に並べられたオブジェらも、何か誇らしげです。


ようやく降りてきた1階のライブラリー・カフェで、薪がパチパチと爆ぜる鉄製のストーブに迎えられたとき、わたしは、一体今どこにいるのだろうと考えていました。



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