<米中対立>
最近の米中対立について世界の最新情勢を踏まえて記事にしてみました。
1.中国
2018年3月からの米中貿易戦争によって中国は痛手を受け、
今では中国国内において共産党の政権基盤を揺るがすほどの相当な打撃を受けている。
(1)一つは中国の失業率に見ることができ、国内に深刻な不満が鬱積していることを如実に示しています。
中国の労働人口は8億人、現在の失業者は2億人と言われ、失業率は25%に達している。
共産党支配下の中国では、これら失業者の不満を強制的な弾圧を以って押さえつけることが可能なので、
問題はこの不満がいつ爆発するかということができるでしょう。
(他方、アメリカは大統領選挙までに米失業率が40%に達するようならば、トランプ政権は崩壊でしょう。
現時点の失業率でも理由はチョッとしたキッカケからでしょうが、
首都ワシントンを中心に警察官による黒人死亡事件に関連した抗議デモ、
更には暴動まで起きてしまっています。反トランプ勢力によるテロ行為の扇動が起きていなければよいのですが。)
(2)二つ目は、新型コロナ感染症ウイルスの世界的な大流行による経済への悪影響。
(3)三つ目は、中国の不動産、特に中国沿岸部の大都市圏における不動産価格は
世界でも顕著な高騰を示して高値止まりしているが、
ミンスキー・モーメント(庶民の住宅ローン焦げ付きに始まる不動産価格の下落を
きっかけとしたバブルの弾ける瞬間)を迎えるといわれている。
(4)四つ目は香港問題
詳細は2.香港の項目で記述します。
(5)五つ目は、5/29のトランプ米大統領の10分スピーチ
この点も後述します。
2.香港
中国は約束を守らない国といえる。これこそが中国の本質といえるでしょう。
その具体的な例をいくつか挙げて見ましょう。
(1)1984年 中英共同声明
(1997年に香港をイギリスから中国へ返還すること、50年間は1国2制度を維持すること、
などが盛り込まれている。国連も認めている国際約束です。)
(2)2019年12月 アメリカで香港民主人権法案成立
香港の民主主義弾圧を認めない、
違反者は、アメリカ入国拒否、アメリカにある資産の凍結、ドル口座を抑えて使わせない。
香港はアメリカが認める特別関税地位を有しており、アメリカがこの面での制裁を加えると、
中国は輸出入の貿易面でうま味がなくなってしまい大きな痛手を受けてしまう。
(3)2020年5月22日 中国全人代(日本の国会に相当)において国家安全法を決定。
国家安全法は、扇動や破壊行為を禁止する目的の新しい法で、これが香港に導入されれば
香港は高度な自治を脅かされ、事実上1国2制度を維持することは困難となる上、
中国は1984年の国際約束を不安定なものとしてしまうとして米を筆頭に国際社会は猛反発しています。
香港の議員は過半数が親中派であるが、その内の一部親中派でも自由と法治社会を希求する富裕層・議員は、この法律に反対。
(4)香港特別行政府立法会(日本の地方議会に相当)
70議席のうち30は制限議席で、本土の中国共産党の影響が強い議員で構成される。
残りの議席のうち、民主的な直接選挙で当選した議員の一部はお金持ちで親中派であり、
米・加・英のどこかの旅券を持ちいつでも国外に逃避できる。
香港人はしたたか。表面は親中派であるが生き残りのため中国による保護で身分と財産維持を得てきた処世術
と言うのが真実です。
1国2制度がなくなり中国共産党に統治されたら、香港の富裕層はうま味を失うので、
いまは面従しているが共産党統治が始まればすぐ腹背して国外に逃亡するでしょう。
自己保存本能と言うのでしょうか、香港人富裕層の取るべき行為は自然な選択肢なのでしょう。
6月上旬の時点では、一般の香港人37%が外国への移民を希望しているといわれている。
結果、お金のない大衆だけが取り残されます。
(5)中国共産党幹部のほとんどは米に多額のドル口座による銀行資産があるので、
在米の中国人の資産を米政府に差し押さえられると痛い。米中対立における中国の弱点・急所となっている。
(6)香港にいる一般庶民の運命は?
考えられる将来像は中国他地区への強制的な移住!
香港人750万人はどこかに連れていかれて、中国人と完全に入れ替わってしまう。
これが中国による裏の政治支配といえるやり方で、その事例はチベットや新疆ウイグルで見られる。
ウイグルの人口は約1,000万人で、既に数百万人がどこかの収容所に連れて行かれているという話があります。
その例から見れば、香港の将来も男性や若者は香港からいなくなり、
女性は仮に残ってもわずかであろうと推測され、
そのわずかな女性たちも中国本土から来た漢民族の男性と結婚させられてしまうので、
純粋な香港人はいずれ消えてしまうということが想定されます。
これは中国政府から見ればきわめて合理的な考え方とみることができ、
この考え方は、一般の常識とは少しかけ離れているとは思いますが、それが中国という国なのでしょう。
3.アメリカの対中政策
(1)米第7太平洋艦隊
空母: ルーズベルト、ニミッツ、レーガン、アイゼンハウワー
現在これら4空母は、乗組員にコロナ感染症患者が発生したことにより、
治療回復途上にあって日本・沖縄・台湾方面の西太平洋上における即戦力として
実戦稼働できる状態ではない。
新たな配備のための洋上訓練中とも言われる。
(2)トランプ米大統領の10分スピーチ
5月29日、トランプ米大統領はホワイトハウスでわずか10分間のスピーチをしました。
このスピーチは、対中国宣戦布告を意味するに等しいトランプによる対中口撃と言えます。
*中国による国家安全法の香港への導入に猛反発、米民主人権法を適用し香港の監視を強化する
*米国は香港における貿易上の優遇措置を剥奪
(今後関税を課し、香港政府高官の入国制限・在米資産の凍結)
*中国人の入国禁止
(約3千人対象、中国人留学生・研究者で米の技術を盗むスパイと認定)
*中国人の在米資産を凍結
(SWIFTによる中国銀行の利用停止には言及せず。国際送金にはこのコードが必要)
*米はWHOから脱退
(米拠出金5億ドル、中国は10分の一の5千万ドル。米は台湾が参加できるような新たな組織を作ることを検討中。)
(3)在香港アメリカ領事館の敷地売却
5/29 トランプ米大統領が行った10分スペーチと同じ日に、
香港にあるアメリカ領事館が所有する敷地1万平米を売却することとした。
これはアメリカが香港から撤退することを意味している。
今日はここまでです。
ではまた
2020.06.11
萩原行政書士事務所


