◎将棋のルーツ(16)

このシリーズもいよいよ最終盤の局面になりました。

シリーズの最後は、日本将棋の独創的な「駒の再使用」と「インドから日本への伝播ルート」について今一度触れておきたいと思います。

 

まずは、「駒の再使用」について、私も大好きな東京生まれの江戸っ子気質を持つ今は亡き大内九段の著書「将棋の世界」からその部分の概略をご案内します。

 

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【  「駒の再使用」ルールはいつごろから生まれたか、私には南北朝時代(1336~92)ごろの社会構造の変化、武家階級の意識の変化がポイントだと思われてならない。・・・・我が家の存続を維持するためには、常に強い武将に寄り添うのが、当時は当たり前のことだった。主君が滅びれば、昨日の敵だった武将のもとに馳せ参じる。一方、武将も敗残兵をあまり殺さず、できる限り味方に引き入れるよう努力した。それによりさらに勢力を蓄えていく。「二君にまみえず」といった封建社会の道徳は、ずっと後代になってからのモラルである。

 

その思考形態は戦国時代になればもっと熾烈になる。

 

すなわち、「合戦」という名の同民族同士の闘いしかなかったわが国固有の歴史が、「駒の再使用」という独特のルールを生み出したといえないだろうか。

 

諸外国のゲームは、異民族との抗争、あるいは宗教戦争に明け暮れた歴史の影響をもろに受けて、敵味方を画然と色分けし、「取り捨て」の論理を押し通してきたことは容易に推察できる。  】

 

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以上が大内九段の本に書かれている概要でした。

今日はここまでにします。

次回の第17話は、このシリーズの最終回です。

最終話も、引き続き大内九段本を参考にしたご案内となります。

長い間お付き合いいただき感謝申し上げます。

では最終話をお楽しみにお待ちください。

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