◎将棋のルーツ(9)

前回からの続きです。

前回のお話では、西洋のチェスはどうして取った駒が使えないようになったのか、について触れてみました。

 

 

今回は、いよいよ日本の将棋について、どうして取った駒を使えるようにしたのかについて触れてみます。

 

日本将棋の相手からとった駒を使えるルールについて、

これは世界にも類例を見ないほど

日本固有の珍しいルールとなっています。

では何故そのような概念が生まれてきたのでしょう。

こちらも少々深堀して考えていきます。

 

この点については既に少し触れていますが、

礼に始まり礼に終わるという武士道の精神や

歴史的にも戦国時代に顕著であった

敵の大将首を取れば戦は勝ちとなって終わり、

という考え方にも表れているような気もします。

 

敵兵は生かして利用する。味方の兵力増強を図る。

殺してしまっては小さな島国の日本でのことですから、

兵がいなくなってしまうでしょうし、

同じ民族同士なので

兵としての再利用が極めて容易に実現しえた

という土壌があったからと考えられます。

 

 

こうした状況の中で日本の将棋は、

大将首を取る即ち将棋の駒でいう王将を詰ます

ということを最重要視して、

相手の駒は味方の駒として活用することにより、

兵力をさらに増強してより強力な軍事力を有する手段とすることを

選択したのではないでしょうか。

 

こうして日本固有のともいえる将棋のルールが

完成して行ったのではないかと

愚考していますが、皆さま如何お考えでしょうか。

 

 

今回はここまで

次回は、「GHQvs名人升田幸三」というテーマで、

終戦直後の日本の占領軍GHQによる

将棋廃止論に対し

升田幸三がどのように反論したのかについて、

触れてみたいと思います。