◎将棋のルーツ(6)
前回は西洋のチェスについて、
クイーンに係わるよもやま話に触れました。
NYで経験したレディーファーストの実体験をもとにした印象にも触れたため、
随分と話が余談ばかりとなってしまったかもしれません。
ここで、もう一つ恐縮ですが、
今度は、ドイツのベルリンでのお話です。
ベルリンに住んでいた頃、
ドイツ人の将棋の仲間を見つけました。
その時は、それはそれは嬉しかったのを
今でもはっきりと覚えています。
将棋を知っているドイツ人の友は
年齢でいうと壮年世代の男性ばかり。
私のベルリン在住は、
1989年にベルリンの壁が崩壊し、
1990年に東西ドイツが統一されてから
まだ十五年ほどしか経っていない時期でしたので、
将棋の友はほとんどが東ドイツ出身の壮年男性でした。
何故かは良く解りません。
(写真は2017年7月、オーストリアSchrunzの山小屋にて)
ドイツの将棋ファンは、
大都市のフランクフルトやデュッセルドルフにもいたようで
昔は欧州チャンピオンもいたとのことです。
実力の程はというと、
2~3級から初段程度で
皆さん将棋を楽しんでいました。
私はもう少し強かったので、ドイツの友の間では
先生みたいな感じになっていました。
毎週一回、夜にベルリンのブランデンブルグ門近くにある
森鴎外記念館の一室に集まって将棋を指していました。
私自身の勝ち負けの結果については、
余りこだわらずに、時々緩めて将棋を指すという程度にしていました。
というのも、いつも真剣勝負をして勝ってばかりでは
突然やってきた日本人のよそ者が
出過ぎたことをしてしまってはいけないという
雰囲気も感じたので。
時々緩めて将棋を指していたりもしましたが、
私に勝った時の相手の喜びようを見ると、
その辺は一目瞭然でした。
これでいいのかもしれないと感じていましたが、
正直、負けるのは悔しいですよ。
(写真はオーストリアLECH渓谷から眺める山岳風景です。)
チェスと将棋の違い・考え方、などなど色々と議論をし、
将棋を通じて彼らのことを理解したかったのですけれども、
ドイツ語という言葉の壁もあって、
充分に意思の疎通を図るというにはほど遠いお付き合いでした。
でも、相手とゲームをする、将棋を指すという点では、
ドイツ語はできなくても支障はありません。
音楽やスポーツもそうであるように、
共通のルールでお互い楽しむことができますもの。
(この写真はドナウ河の川辺で撮ったものです。)
今日はここまでにします。
次回は、③チェスと将棋のルールの最大の違い、「駒の再使用」について
触れて行こうと思います。
お楽しみに



