「Cookie Clicker(クッキークリッカー)」は、外国製のブラウザゲームであり、ゲーム内でクッキーを大量生産することを目的としています。

はじめは画面左側の大きなクッキーをクリックしてクッキーの枚数を増やしていき、ある程度枚数がたまったら右側のクッキー生産設備を購入します。
 

 

 


開発者はOrteilことジュリアン・ティエノーさんです。彼はフランス人ですが、ゲーム内のテキストは全て英語です。

ゲームは2013年8月8日に彼の友人Optiが主催する「DashNet」で公開されました。


ゲームの目的は、クッキーを生産し、それを使って新しいクッキー生産設備を購入し、無限にクッキーを増やしていくことです。

このシンプルなゲームは「おばあちゃんとクッキー焼くゲーム」とも呼ばれています。


クッキーが驚異的な速さで増えていくため、中毒性があると多くのプレイヤーが報告しており、おばあちゃんの進化やミニゲームの追加などもゲームの魅力を高めています。

途中からはクリックするよりも自動生産が効率的です。たまに画面上に現れるゴールデンクッキーをクリックすると様々なボーナスが得られます。





「クッキークリッカー」は、フリーのブラウザゲームであり、パソコンでは無料でプレイが可能です。一部のスマートフォンでもプレイ可能です。

ダブルタップすると画面が拡大されてしまう機種では、操作に不具合が生じる場合があり、それを解決したい場合はSteam版を購入することをおすすめします。
 

 

 


このゲームは、日本では2013年9月のシルバーウィーク付近に急速に広まりました。

一説によれば、4chanのユーザーが「くまのプーさんのホームランダービー」の難易度に苦しんだ報復として、ふたば☆ちゃんねるのユーザーに紹介したと言われています。

 

 

【ゲーム】くまのプーさんのホームランダービー!について【悪夢の難易度を誇る地獄のゲーム】

 


また、台風で休校が多発した日に「艦これ」のメンテが重なり、サーバー開放待ちの人たちが暇つぶしにブラウザゲームを探し求め、

クッキークリッカーにたどり着いて、Twitterのタイムラインがこのゲームで埋まり、爆発的な流行につながったという証言もあります。





2013年9月21日には日本語化した非公式サイトが登場しました。翻訳版の公開を許可するガイドラインが示されており、非公式日本語版もそれに従って作成されました。

現在は公式版で日本語でのプレイが可能になっています。


「クッキークリッカー」は寄付に依存しており、プレイは完全に無料です。

公式グッズショップでクッキーやTシャツ、シールなどを購入することで、開発者を応援することができます。


2021年9月にはSteam版がリリースされ、ブラウザを必要としないバージョンが提供されました。

Steam版はブラウザ版からのセーブデータのインポートと、Steamクラウドへのセーブデータ保存機能があり、過去の進行状況を維持したままプレイできます。


またSteam版は、マインクラフトの音楽でも有名な、音楽プロデューサー「C418(シー・フォー・エイティーン)」がBGMを提供しています。





1秒間に自動的に生産されるクッキーの計算式は複雑ですが、普通にプレイする分には気にしなくても問題ありません。

設備は購入すると自動的にクッキーを生産してくれます。同じ設備を複数買うと、前の価格から15%増加しどんどん高額になります。


「カーソル」は一番初期価格が安い設備で、10秒ごとにクッキーを1回クリックしてくれます。

他の設備の数に応じて生産力が向上していきます。「縁の下の力持ち」のような存在です。
 

 

 


「おばあちゃん」はクッキーを焼いてくれる心温まる存在で、愛称として「クッキーババア」とも呼ばれます。

おばあちゃんはゲーム内で特に愛らしい存在として受け入れられています。


「農場」は、クッキーの種からクッキーを栽培することができます。このゲームの世界では、クッキーは農耕によって生産できるようです。

「鉱山」では、クッキー生地とチョコチップを掘り出すことができます。地下にはクッキー生地とチョコチップの鉱脈、そして砂糖のガスが埋蔵されているようです。





「工場」では、大規模な設備を使用してクッキーを大量に生産することができます。児童に搾取的な労働を行わせてまでクッキーを生産することが重要なようです。

「銀行」はクッキーを元手にクッキーの利子を稼いでくれます。このゲームの世界ではお金よりもクッキーの生産が重要なようです。


「神殿」は古代のチョコレートで満たされているようです。クッキー神にクッキーを捧げるクッキー教を信仰するクッキー神殿です。

「魔法使いの塔」では、クッキーを召喚する呪文が作成されているようです。魔法によって無からクッキーを召喚します。
 

 

 


「宇宙船」は、クッキー星から新鮮なクッキーを持ち帰ることができる設備です。クッキー星やバニラ星雲が存在し、宇宙船にはマイレージサービスもあるようです。

「錬金術ラボ」では金からクッキーを錬成することができます。このゲームの世界では金よりもクッキーが貴重で、宇宙旅行よりも錬金術のほうが難しいようです。


「ポータル」はクッキー界への扉を開く設備です。このゲームの世界では、異世界への扉を開発してまでクッキーを集めることが大事なようです。

「タイムマシン」は、食べられる前のクッキーを過去から持ってくる装置です。このゲームの世界では、タイムパラドックスを気にせず、過去からクッキーを取ってくることができます。





「反物質凝縮器」は濃縮された反物質をクッキーに変換する施設です。「プリズム」は光をクッキーに変換する設備です。

「チャンスメーカー」は、因果律を操作することにより、天文学的な幸運で無からクッキーが生まれる可能性を作り出します。


「自己無限生成エンジン」は、クッキーを使って新たなクッキーを生産し、さらに多くのクッキーを生成する施設です。

「Javascriptコンソール」は、このゲームを構成するJavascriptプログラムを書き換えて、クッキーを生産する施設です。


「遊休宇宙」は、宇宙の外にある別の宇宙を征服し、そこからクッキーを収奪してくる施設です。クッキーは多元宇宙を超越する可能性があります。

「コーテックス・ベイカー」は、夢の中からクッキーを生み出す施設です。巨大な人工脳でクッキーを夢見るだけで、現実にクッキーを生み出すことができます。

 

 


最後に、「あなた」はこのゲームで作られたすべてのクッキーの立役者です。クッキーを増やすために、自分を増やせばいいと思いつきました。

「あなた」は、「クッキークリッカー」がこの世に誕生してから10年後に、最後の製造施設として追加されました。





「クッキークリッカー」は、シンプルなルールと中毒性が話題となったゲームです。

明確な目標と達成感から、多くのユーザーを虜にしました。進行するにつれて生産量が増えるため、自身の成長を実感できることが、中毒性の要因として挙げられます。
 

 

 


このゲームは時間の無駄であると感じる人が多く、以前はジグソーパズルが一番の時間の無駄だと思っていたがそれを超えたと評価する人もいます。


他のゲームは対戦要素などがあり、他のプレイヤーと楽しめる要素がある一方、

クッキークリッカーは一人でのゲームプレイが特徴で、自身の時間をかけて成長していく孤独なゲームです。


京・垓・𥝱・穣などの、普段なかなか目にしない数の単位をクッキーの枚数として目に出来るところも魅力の一つです。

ソーシャルゲームの虚しさを短期間で味わうことができるとも言われており、独自の魅力を持つゲームとして愛されています。