
↑ザルツブルグ南方の景勝地ツェルアムゼーを飛行するGrob G103 下に見えるのはツェラー湖
気象条件の設定でサーマルソアリングを試みる
リッジリフトは、山肌を駆け昇る風が一定していて、安定したソアリングが可能なため、長時間にわたる飛行が楽しめるのがうれしいですね。
しかし、日本のグライダー発祥の地とされる霧ヶ峰などでも飛んでみたものの、どうも長時間安定的に飛び続けられるのは、山並みが一直線に連なったような条件がよいところに限られるように思います。
平野に山がひとつあるようなところではどうなんでしょう。広大な霞ヶ浦が広がる常総平野に筑波山は、まさにこのイメージなんですが、確かグライダーが盛んだったような…。
FlightGearの仮想世界では、山一つだとすぐに気流からはずれてしまい、よほど強い上昇気流がないと、やはり飛び続けるのは大変です。

それからすれば、FlightGearのサーマルソアリングは、かなり上昇気流が強かった印象なのですが、どうも今日では機能しているのかどうか怪しく、機能していたにしてもかなり気流が弱くて、とても飛び続けられるものではないように思われます。
ここまでくると、サーマルソアリングが実際にどうにかできないものか、と思ってしまいます。
そこで、調べてみることにしたところ、wiki.flightgear.orgにPinzgauer Spaziergang(ピンツガウアーウォーク)という記事が目につきました。pinzgauer.xmlというAIシナリオを用いて、ザルツブルグの南にあるピンツガウ渓谷のクロスカントリーフライトを楽しむ方法について書かれたもの。
注目したのは、「FlightGearの気象エンジンの大幅な改良によって、AIシナリオを設定することなく、詳細気象エンジンを使用するだけで”ピンツガウアーウォーク”が可能」と書かれた箇所です。
要は簡単なことで、メニューバーの[Environment]から[Weather]クリックして開いたWeather Condituionsダイアログで[Weather Condituions]に”High pressure region”を指定してやることと、その上の[Detailed Weather]にチェックを入れ[Advanced Settings…]をクリックし、開いたAdvanced Weather Configurationのダイアログにて、[Terrain Effects]と[Generate Thermals]をチェックすること、だけなんだそうです(下記の画像を参照)。

実際には、どこかにサーマルリフトは生まれているのかも知れませんが、とてもこれを見つけることはできません。結局、風の方向と風速を与えて、リッジリフトを楽しむしかできませんでした。
しかたがありません。こうなるとAIシナリオをどうにかするしか、他ないことになります。

地形などよく知るわけではありませんし、適当な等高線地図もないので、ここは現地の年間気候から一般的な風向きや見渡した山並みから、大雑把な風向きと風力をFlightGearの気象条件に設定しました。
生駒山地(生駒山・信貴山)のような一直線に並ぶ山並みがあれば最適だとすると、中央構造線に沿った山並みなんかよさそうに思えます。大阪府と和歌山県の境にある和泉山脈(和泉葛城山・岩湧山)です。標高が900m近い山々があり、生駒山地より高いですから、低すぎるという心配はありません。
空港からウインチ曳航で飛び立ったら、山際に機種を向け、しばらくすると上昇気流にのって高く舞い上がることに成功しました。山の斜面に吹き付ける風が、コンスタントな上昇気流となって、機体を安定的に支えてくれて、いつまでも飛び続けさせてくれます。
風力は25ntsくらいがよさそうです。山に十分近づかなくてはならず、八尾飛行場をウインチ曳航で飛び立った後はしばらく気が気ではありませんでしたが、いったん上昇気流に乗れば尾根を大きく外れない限りは安定的にバリオがなっています。