
遅々として進まぬ平城京再現プロジェクトですが、新年最初の作品は唐招提寺の戒壇です。
画像中央の石段の上の丸いものは、昭和に古代インドの古塔を模して遺構の上に築かれた宝塔。奈良時代からあったわけではありませんが、何といっても律宗の総本山であり、鑑真和上が命を賭して中国からやって来て戒壇をもうけたことを考えれば、つくらぬわけにはいきません。
律令国家を守るために授戒制度を欲した時の権力者の思惑と鑑真和上のおこないとの間にはズレがあったようですが、それはさておき、少なくとも和上は日本の仏教を学びに来たわけではありません。そうしたことを言ってはばからないサイトを見かけたことがあります。
「何でも日本が一番」ということにしか自分の存在意義を見出せない小市民がふえているのは、一種の社会的病理現象なんでしょうけど、知性の劣化、退廃とは感じとれないとすれば悲しいことです。
ともあれ、歴史的事実として戒壇がもうけられたわけですから、これを継承する意義を鑑みても、3D唐招提寺には欠かせない構造物です。
さて、完成した3D戒壇ですが、一部実写を混えました。歴史的事実などと大層なことを言うのならリアルさに徹するべきところ、天井裏まで飛行機から見えないことをいいことに手を抜き、天井裏の構造の分かりにくさをごまかしました。