カムキャップの加工も終わり、新たに用意したダイレクトイグニッション用のヘッドカバーを被せようと思いましたが、ドイツから輸入した中古のそれをそのまま使用するわけにはいきません。
キレイにすることは勿論ですが、それだけが理由ではありません。
ブローバイのキャビティ内部はそれはそれはおぞましいものでした。
ここのプレートを外すことは骨が折れる作業ですが、
頭をすっ飛ばしたリベットの処理はさらに骨が折れます。
↑左バンクです。
このポートの裏側が、
直径1mmほどのリストリクションホールになっています。
画像はプレートを外した後にドロドロの内部をウェットブラストしたものです。
まだブローバイのカスが残っていますが、この穴は完全に塞がっていました。
この穴が塞がっていて、具体的にどのような不具合が起こるのかしりませんが、
エンジンの構成上機能を果たしていないモノは何一つありません。
意味があってここにこんな小さな穴が開いています。
これらのプレートを固定する方法をあれこれ考えてから元に戻します。
こういう細部を見ていくと、エンジンの進化してきた過程がよく分かります。
いわゆる「クランクケース・ベンチレーション」もそうですが、
迷路のようになったガスの通路や、ポートの位置など開発者の方達は只々すごいと感心するばかりです。
部品の交換しているだけでは気付かないことでしょう。
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