スペアを見つけることができました。
オーストラリアから渡ってきた時には、カスカスのドロドロでしたが、
ちょちょいとブラストしてやればご覧の通りです。
これで手っ取り早くチャレンジできます。
そしてステアリングギアボックスの考察です。
左がオリジナルの油圧式パワーステアリング・ギアボックス
右がW108用のマニュアル・ステアリング・ギアボックスです。
図体から想像できるでしょうが、このギアボックスはマニュアルの倍の重量があります。
マニュアル式はコンパクトで、油圧配管も必要ないので更にエンジンルームがすっきりします。
あんなに重いフロント荷重があるのに、
なぜマニュアルのステアリング・ギアボックスにするのか?
電動パワーステアリング化するからです。
いくらすえ切りしようが、lock to lock しようが、フルードが漏れることもなければ、ポンプが悲鳴を上げることもありません。
メルセデスは他に比べて遥かにタフですが、
例えばダイムラー・ダブルシックスなんかですえ切りなんて、怖くてできません。
あんなに切れ角が小さいのに、すえ切りできないなんて困ったものです。
さて、車体への取り付けボルトのピッチはドンピシャですが、
ポン付けで済むはずがありません。
スピンドルの全長が異なるため、そのままピットマン・アームを装着しても
アングルが変わってしまい、ドラッグリンクが水平にならないのです。
「じゃあピットマンアームもインターミディエート・レバーもマニュアル用を
使えばいいんじゃねぇ?」と思われるかもしれませんね。
まず、ステアリング・ギアボックスを含め、
それらのパーツは全て6.3専用品です。
アーム、レバーの長さやアングル、全て専用で設計されています。
もちろん、はなっから6.3にマニュアル・ステアリングの設定はありません。
あの大きなエンジンを搭載することにより、
各部のスペースが圧迫された結果だと思われます。
よって、今回はピットマン・アームも新規にデザインしたものを削り出しで制作し、
セレーション部はワイヤー加工で依頼しようかと考察中です。
箇所が箇所だけに、適切な素材の選定(固いだけでは不可)と後の熱処理は必須です。
仮に(あくまで仮にですが)ジュラルミンのような素材が強度的に耐え得るものであったとしても、それはNGです。
衝撃のいなし方がマズいのです。
自転車に乗る方であれば経験があるかもしれません。
アルミの自転車は「ガスッガスッ」と雑味のある衝撃が伝わってくると思います。
それは素材に「靭性」が無いのです。
ピットマンアームのようにステアリングを握る手に直接衝撃を伝えるような部位
には「強度を保ちながら靭性を有する」素材を選ぶ必要があります。
自転車がお好きな方はもうお分かりでしょう。
そうです。その素材で正解です。
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