アマチュア時代、ドラフト時はかなり注目されていたが、
すっかり名前も出てこない選手が数え切れないほどいますよね!
それについて考えました。
同年代ではずば抜けていたはずの彼らが、なぜプロでは活躍できないのか。
私はその理由の一つに金属バットを挙げます!
金属バットと木製バットでは、バッティングの難しさは格段に違います。
真芯でとらえた時には、木製でも十分な飛距離を生み出す事はできますが、
問題は芯を外したとき。
金属バットなら少々外しても力で持っていけますが、木製はそうはいきません。
ですから、ミートが金属よりもシビアになってきます。
金属は、ある程度外しても飛びますから、トレーニング科学が発達して
体の大きな選手が多くなってきたこの時代、
技術があまりなくても身体能力が優れてさえいればある程度打ててしまいます。
金属バットの影響は野手だけにとどまりません。
その打者と対戦する投手も、「金属バッター用の投球」になっていきます。
それは具体的にはどういう事か、説明していきます。
金属バットは、芯を外してもヒットにできる。
芯を外してもヒットを打たれるのであれば、基本的にはバッターに振らせない事、
振ってもバットに当てさせない事、この二つが重要な要素になってきます。
つまり、緩急と変化球のキレです!
高校レベルでは速いストレートと遅いカーブ、あるいはキレのある決め球一つ。
これくらいあれば十分に抑えられてしまいます。
細かなコントロールや投球術はそこまで必要がないのです!
しかし、プロは違います。
打者のレベルも上がりますし、細かなデータもそろいます。
150kmでも甘いところは持っていかれますし、決め球を見逃される割合も増えます。
コントロールが甘く、球威と変化球だけで抑えている投手はどれくらいいるでしょうか。
プロですぐに思いつくのはクルーン、藤川球児、新垣くらいです。
その3人にしても、クルーンは日本球界最速のストレートを投げますし、
藤川球児はストレートの回転数と回転軸の角度が最も優れた投手です。
新垣は魔球とも呼ばれるほどのスライダーを持っています。
言い換えれば、「日本一」レベルのものを持っていないと、
コントロールや投球術が甘いと厳しい、ということです。
例えば球速のみで勝負するなら160kmが必要です。
話を少し大きく広げすぎましたね・・・
とにかく、高校生が金属バットを使っている間は、
ドラフト時評価が高くても通用しない選手が後を絶たないと思います。
とは言え、木製バットはすぐに折れますから、経済的な問題があります。
高校野球に木製バットを義務づけるのは難しいでしょう。
う~ん…難しい問題です…
やはり小さいときからの英才教育や二軍の育成システムを確立させて
行かなければならないのでしょう!
MK