先日、私はとある買い物をしました。
西武ライオンズが公式に販売しているビッグチェーンネックレス、またの名を「クソデカネックレス」。
お値段は3,900円。
その名のとおり、胸元で異様なほど存在感を放つ巨大なネックレスであり、実用性はゼロ。むしろ笑いを誘うために存在しているような代物です。
↑筆者とクソデカネックレス
普通に考えれば「無駄遣い」
しかし、このネックレスを手にしたとき、私は「無駄とは何か」という問いに向き合わざるを得ませんでした。
現代は「効率」や「合理性」が重んじられる時代です。
スマートに暮らすことが良しとされ、断捨離やミニマリズムがもてはやされる。
確かに、不要なものを減らすことで心が軽くなることもあるでしょう。
しかし、もし徹底的に無駄を削ぎ落とした先にあるのが「機能だけが残る生活」だとしたら、それは果たして人間らしい豊かさなのか。
ウィーンの哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインは「語りえぬものについては沈黙しなければならない」と言いました。
↑ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
それになぞらえるならば、「生きる上で効率では測れないもの」こそ、人間の領域に属しているのではないか。
無駄は役に立たない。
けれど、役に立たないからこそ、人生を「ただ生きる以上のもの」にしてくれるのではないでしょうか。
クソデカネックレスを身につけても、特に何も生産されません。
仕事の成果が出るわけでも、健康になるわけでもない。
けれども、その瞬間の「笑い」と「喜び」は確かに存在します。
それは「効率」という物差しでは測れない、人間の自由な営みそのものです。
↑旅のお供にも、クソデカネックレス
プロイセン王国の哲学者イヌマエル・カントは「人間は目的そのものとして扱われるべき存在だ」と説きました。
↑イヌマエル・カント
効率や合理性の論理に従っているとき、人はしばしば「手段」に落とし込まれます。
しかし、無駄を楽しむとき、人はただ「目的としての自分」を生きている。
つまり、無駄を許容する事は、自分を機械ではなく「人間」として扱うことでもあるのです。
ここで誤解してはいけないのは、「無駄」と「無意味」は同じではないということです。
無駄に見えるものでも、そこには意味が宿りうる。
例えば、誰かからもらったくだらないお土産、幼い頃に遊んだぬいぐるみ、応援する球団のグッズ、何らかの思い出に囚われて捨てられない服。
外から見れば無駄かもしれない。けれども、それらは記憶や感情、時間の重なりを纏いながら、確かに私たちを支えている。
無駄を排除することは、同時に「意味を生む余地」そのものを排除することに近い。
だからこそ、人は無駄を許容する事で、人生をより意味深いものへと育てていけるのではないでしょうか。
あなたは子供の頃、自分を楽しませてくれた目の前の出来事に「これは無駄だから省いていい」とか考えましたか?考えもしなかったと思います。
無駄なことも無駄じゃないことも全て吸収して人は大人になるんです。
私の部屋の玄関には、今まさにこのネックレスがぶら下げられています。
↑筆者邸の玄関にぶら下がるクソデカ
日常生活において活躍する場はほとんどありません。
けれども、その存在は「無駄とどう生きるか」という問いを私に投げかけ続けています。
ソクラテスは「無知の自覚」から哲学を始めました。
↑ソクラテス
私にとっては、「無駄を無駄のままに抱える」ことこそが、その小さな哲学の始まりです。
人生は合理性だけでは成り立ちません。
むしろ、合理性からはみ出す「余白」こそが、私たちの生活を彩り豊かにしているのだと思います。
3,900円のクソデカネックレスは、私にとって単なるアクセサリーではありません。
ミニマリストなんてクソです。現代のミニマリストなんてタダのアホで、物を捨てる自分に酔うあまり生活に必要な物も捨ててしまい、もはや生活的に苦しくなってしまうけど、その上でそんな自分に酔っているタダの生産性の無いアホしかいないゴミクズクソ野郎の集団です。手段と目的の取り違えも甚だしい。消えなさい。
これからの時代は部屋をモノで溢れさせ、色んな服を買って、長時間掛けて着る服を選んで、金を使ってゴミを沢山捨てる「マキシマリスト」の時代です。
クソデカネックレスを身に付けて皆さんもマキシマリストを目指しましょう。
↑2つ身に付けたスーパーマキシマリストの筆者
それは「人間らしくあること」への小さな証明であり、哲学的な問いを全人類に投げかける素敵なアクセサリーなのです。
だから私は胸を張って言います。
「無駄と思えるものこそが、人間の豊かさをつくる」と。
自分が人間たりえているか自信のないそこのあなた、クソデカネックレスをぶら下げて人間のとしてのアイデンティティを確立しましょう。
以上、ノーコメントです。ごきげんよう。





























