2024/1/14

カザルスのバッハ 地の底からの響き

 

カザルスといえば、国連でのカタルーニャ民謡「鳥の歌」の演奏のTV(you-tube有)が記憶に残っている方も多いと思います。「カタルーニャの鳥はピース、ピースと鳴くのです」、という彼のナレーションが入ります。この画像を見た方は平和の意味を改めて自己に問いかけた事でしょう。Miiの20才の頃の出来事ですが、時代的にスペインではフランコの独裁政権の最中です。

今年「チェロアンサンブル西宮」の初演奏会でご披露する事になりました。ウクライナやガザでの反戦と鎮魂の気持ちを込めて弾きたいと思います。

 

さて、バッハの無伴奏に戻りますが、Miiはこの曲が流れると次のように感じます。人間が住む地下に大きな空洞があって、そこで響くバッハのサウンドが地上の人間を支えている。それが無伴奏チェロ組曲かな…。

 

この曲は、埋もれてしまっていたのをパブロ・カザルスが1904年に掘り起こしで演奏し始めました。それからチェロ弾きの大事なレパートリーになります。

 

カザルスは生来の自由主義者でしたのでフランコ独裁政権を嫌いフランスに移住しますが、音楽の発展を考えると良かったかもしれません。

 

スペインでのフランコの評判は良くありません。というのは、スペインにナチスやソ連が加わり、兵器の実験場になったといわれています。この内乱で多くのスペイン人が亡くなります。しかしフランコが政権を取らなければ、スペインという国は第二次世界大戦で壊滅していたかも知れない訳です。

 

大きな犠牲がありましたがフランコ没後に普通の国に戻ったようです。

ところが、奇跡の発展を遂げたスペインですが、カタルーニヤ(カザルス出身)の独立問題もあり混沌としています。

さて、Miiは退職後チェロを練習し始め、今やっとこの第1曲の前奏曲に辿り着きました。バッハは正に「大河」です。滔々と音楽が流れていく感じです。<バッハの本来の意味は小川ですが>

 

次の目標の第5組曲は、楽譜が違う調弦で記されています。つまりある音より下の音は記譜通り弾き、上の音は一音下げて弾かなければいけません。大混乱で「大河」で溺れている様子を想像してください(笑)。

今朝の散歩でのミリーです。(1/14)

甲山森林公園の展望台の展望デッキの上に初めて駆け上がりました。日の出がまぶしい!

Miitan

[No.914]