2022/5/24
21世紀のこの時にこんな大きな戦争が勃発するなんて、思ってもみませんでした。
これまでベトナム戦争、中東戦争、湾岸戦争に加え世界各地で不幸な戦いが続き、もうこれで終わりだろう‥なんて甘い考えでした。

さて、Miiが
パールマンのリサイタルを聴きに行ったのは学生時代でしたので、今から50年前くらいの事でしょうか。中東戦争の真っ只中ですので、毎日のようにテロの報道が流されていた時です。


ここは日本であってもイスラエル人もいればアラブ人もいる訳で、何が起こるか予測できません。案の定演奏会場入り口には、黒いスーツを着て怖い顔をした外国人の
S.Gが目を光らせています。それを目にするだけでも緊張感は走ります。楽屋入り口にもS.Gはいるはずです。


本番が始まりました。その時点でも舞台の下の左右及び客席後方左右に一人ずつ配置され、観客を睨みつけていました。無事に終わって欲しい…。
舞台に登場したのは松葉杖をついた少しぽっちゃり気味の青年、後ろには細身の伴奏者の
S.サンダーズが彼のバイオリンを携えて出てきました。


プログラムは比較的馴染みのある曲を並べていたと思います。彼の超絶技巧が如何なく発揮されていたはずです。観客はアンコールを何度もねだり拍手の嵐が続きましたが、パールマンは手を頬に当てて「眠い」というゼスチャーをして、やっと終了。バイオリンの演奏を堪能させていただきました。


青年パールマンも今は白髪のおじさんになっていますが、今も肉付きのいい指は身体の一部になったバイオリンを駆け巡る感じです。

ところで、ロシアの狂人独裁者によって引き起こされた侵略戦争。
これから
なんの罪も無いロシアの音楽家たちや、ロシア人の作った名曲たちはどんな扱いを受けるのだろう‥。
Miitan
[No.737]