第51日目-2010年2月28日(日)13:00~


今日も引き続きネックの作業です。
ノミで粗どりした跡をヤスリで整形する作業から開始します。


大きくは形が整いましたが、ノミの後が残ったり、削り足りない部分があります。
これをヤスリで削ってラインを整えます。
綺麗な曲線に仕上げるのも必要ですが、中央のラインと、両サイドのラインを綺麗に出すと歪がなくなり整った形に見えます。
そこで、ラインに気をくばって削っていきます。


細かな部分は丸棒のヤスリを使い、少し太い部分は三角型の金ヤスリを使用します。
それよりも広い部分にはスクレイパーを使用して仕上げの面を作っていきます。


ネックのスクロールは失敗したくない部分なので、ちょこちょこ削っては糟谷さんに確認していただききながら作業を進めます。


完成したところで再度糟谷さんに見せて確認していただき、上手くできない難しい部分を修正していただきました。


ヨシミツのバイオリン製作日記


ヨシミツのバイオリン製作日記


ヨシミツのバイオリン製作日記

第50日目-2010年2月21日(日)15:00~


まずは先週接着した表板がきちんと接着されているか確認します。
クランプを全てはずし、本体を回転させて接着部分をぐるりとみわたします。
外見上は問題なく接着されているようです。


次に、ボタン部分を持って、本体を宙ぶらりんの状態にして、指(人差し指の間接など)で表板を軽く叩き、外見上の接着だけでなく、音がきちんと鳴るか確認します。
このとき、音にビビリがあったり、スカスカしたような音がしたら接着が上手くいっていない証。
接着部分全体を確認するため、パフリングより若干内側を1周するように叩いていきます。
表板を薄く削りすぎてしまった部分は若干音が低く、気になりましたが、その他はきちんと鳴りました。
こうして横板と表板の接着が完了しました。
これで本体が「箱」の状態になりました。


さらに、ネックの作業の続きを行います。
糸ぐらの中を掘ってありましたが、横の壁の部分と底の部分の垂直だしと幅の修正をして完成の状態にもっていきます。
綺麗には削れていましたが、微妙な揺らぎを平ノミを使って修正します。


これができたらネックのトサカの部分を削ります。
日本語で何と言ったらいいのかわからないので「トサカ」とか「モヒカン」と呼んでしまっていますが、イタリア語では「ドルソ」と言うそうです。
曲線でミスしたら目立ちそうな部分です。


またまた何とも難しそうな作業の予感がしますが・・・
スクロールを削ったときと同じように、何段階もの行程を踏んで作業を進めていきます。
まずは粗どりから始めます。
細い丸ノミを使って彫っていきます。


ドルソの彫り方にも流派があるとのこと。
ストラディバリやモラッシーといった製作家を中心とするクレモナスタイルはトサカの中央部分に引いたナイフの線から両側に0.1mm、両端の面取りした部分から0.3mmを残して彫っていきます。
ビソロッティーや●●はクレモナスタイルのように余裕を残さずに角が立つように彫ります。
「どちらが正しい」、「どちらが優れている」ということはなく、デザイン性の問題のようです。


今回はストラディバリのクレモネーゼがモデルなので、こちらに併せたデザインにします。
細い丸ノミで削り、大きな部分は少し大きめの丸ノミを使って削ります。
彫れるところはノミで作業を進めて、最低限の作業だけヤスリを使えば作業を早く進められるのですが、失敗が怖くて大胆にノミで削れないため、恐る恐るチョコチョコ削って、ヤスリで整形します。


ドルソを削る前のスクロールは大きくて、角度によっては歪んでいるかのような印象でしたが、削ってみるとだいぶ変わり、小さくなってスクロールの歪も減ったような気がします。


残りの時間はひたすらヤスリで整形を行いました。

ヨシミツのバイオリン製作日記


ヨシミツのバイオリン製作日記


ヨシミツのバイオリン製作日記

2010年2月10日(水)


家に古い楽器が何台かありますが、フィッティングが古くて汚かったので修理したいと思っていました。
夕方、時間があったので久しぶりにタツノヤさんに買い物に行ってきました。


ネットで探せばお店に行く手間もかからないし、安くていいものが沢山あるかなと思っていましたが・・・
試しに数商品を取り寄せてみると、装飾にプラスチックのパーツを使用していたり、彫り方が適当で質が悪いものしかありませんでした。
パソコンの画面で見ると綺麗で高級な雰囲気ですが、実際に手にとってみると全く違います。


ペグやテールピースの装飾は質のいいものであれば象牙や骨材、白木を使用しています。でも安いものはプラスチックです。
また、質のいいものは4本を様々な角度から見比べても均一の彫りで、丁寧な作りです。安いものはハンドメイド感むき出しの荒い削りで、作りが雑です。
外見が雑でも軸の部分がまっすぐであればペグとしては使用可能ですが、この軸ですら曲がっているものもあります。


ネットでは数パターンの写真しかないのでこの点が判別できません。
やはり、いいものを手にしたいなら実際に自分の目で見て選び抜くしかありません。


どこのお店に行こうか考えましたが・・・
クロサワバイオリンはフィッティングが数点お店に置いてありますが、ペグだけでも3万円くらいした記憶があります。
島村楽器は置いてないし、山野楽器もありません。
そういえば、昨年、バイオリン製作を始めるときにタツノヤさんに材料を買いに行ったとき、様々な種類の高品質なフィッティングがあるのを見せてもらい、その中から
自分の楽器用のフィッティングを選びました。
ということでタツノヤさんに行くことに決めました。


小雨が降る中、恵比寿駅から歩いて向かい5分ほどでお店に到着。
中に入ると昨年対応してくれた方が出てきました。フィッティングを見たいと伝えると、「昨年ボヘミア産の板を買いましたよね?もう完成しましたか?」と聞かれ、自分のことを覚えていてくれてビックリ。
少し楽器の話をして、いろいろ見せてもらって、その中から確かなものを買うことにしました。


ボックスウッドのペグ1セットとローズウッドのフィッティング1セットを購入。
家でテレビを見ながらボックスウッドのペグをペグシェーバーでガリガリ削りました。


とりあえず、均一にバランスよく刺さったところで作業終了。
ボックスウッドはもともと白っぽい色ですが、染色してあります。
削るとこの塗装が落ちてしまうので、作業が完了した段階で色をつけます。


ヨシミツのバイオリン製作日記

第49日目-2010年2月7日(日)12:00~


今日は午後から予定があったので早めの時間帯にずらしていただきました。
最初の1時間は前の時間の方と一緒に作業を行います。


まずは、ラベル貼りの作業です。
何パターンかのラベルを作りましたが、結局どれにするか決められず、持ってきたもの全てを作業台に並べて検討します。
時間もないので気になっていた白黒のデザインに決めます。


ラベルは糊で貼り付けると思っていましたが、実はニカワで接着します。
しかも、軽く塗るのではなく、かなり大量に染み込ませて接着します。
まずは和紙が透けるくらいに、染み込ませるようにしてラベルにニカワを塗ります。
さらに、裏板のラベルを接着する面にもニカワを塗って貼りつけ、その上からもラベルからはみ出すくらいの範囲にニカワを塗ります。
製作場所と製作年を水性ペンで書いてしまい、にじまないか不安だったので、不要なラベルで試します。
にじみも出ず、問題ないようなので、実際にニカワを塗って貼り付けます。


ここまでできたら、横板に表板を貼りつけて箱にします。
接着にはニカワを使用しますが、ブロックの部分はニカワを吸ってしまい、接着が弱くなる可能性があるので、あらかじめニカワを塗って乾燥したらまた塗って・・・という作業を繰り返し、接着用のニカワが内部に吸い込まれてしまわないように対策をとります。


横板とブロックにニカワを塗って表板を重ね、ピンの位置を合わせて位置を固定します。
そして、クランプで全体を固定し、隙間なく接着されるように圧力をかけます。
これで、接着されるまで本体は触れないため、残った時間でネックの作業を行います。


渦巻きの部分は結構整っていたので、遠くから眺めて気になる部分を若干修正し、今日はペグを通す糸ぐらを掘ります。
ノミで全てを掘る方法もありますが、これでは時間も手間もかかるので、電動ドリルで蜂の巣のように穴をあけ、そこをつなぐようにしてノミで掘っていきます。
電動ドリルで密集させて多くの穴をあければ後の作業が楽になりますが、ネックはメイプルで材が硬いため、ドリルの刃が滑って、思った場所に穴をあけられません。
その結果、かなり間隔があいて穴があいてしまいました。


ここを小さな幅の平ノミで突いて糸ぐらを掘っていきます。
指板側の手前は幅も広くて掘りやすいのですが、奥のスクロール付近はノミを入れにくいうえに、スクロールに傷つけやすいので注意しながら作業をします。
大まかにほとんど掘れたら4面の壁になる部分を整えます。
厚さを左右均等にして、垂直に底面にあたるように整形。


時間になったので今日はここで終了です。


ヨシミツのバイオリン製作日記

ヨシミツのバイオリン製作日記

ヨシミツのバイオリン製作日記


ヨシミツのバイオリン製作日記

ヨシミツのバイオリン製作日記

2010年2月5日(金)


次回の作業では前回できなかったラベルの貼り付けから行います。
一応、ラベルを作成しましたが、納得がいかないので作りなおします。


ラベルは製作家の個性を発揮するものです。
ストラディバリやモラッシーを含め、有名製作家のデザインを多数見たことがありましたが、自分で作るバイオリン第一号なので悩みに悩んで数パターンを作成します。
メインである自分の名前部分は自分で考えてデザインします。製作年や製作場所の書き方は糟谷さんのラベルを1枚いただき、参考に作成しました。


どんなデザインかというと・・・
ローマ字で名前を書いて、姓と名の間に印鑑を押したデザインです。
印鑑は赤いほうが和風っぽくてインパクトがあると思いましたが、ちょっと派手さもあるので、カラーのものと、それをコピーした白黒のものと2パターンを製作しました。
製作年や製作場所は空欄にしておき、自らペンで記入するのが慣習なので、それに従うデザインにしました。


ラベルを印刷する紙ですが、古くは羊皮紙が使用されていたとのこと。
自分もせっかく作るのだからこだわりたいと思い、文房具屋に羊皮紙を買いに行きますが、羊皮紙はカビが生えやすかったり、臭かったりと欠点が多いので取り扱いをやめたと言われます。
印刷にも長期保存という点からも和紙が優れていると説明を受けます。
いろいろな和紙を見ますが・・・色がよく、繊維の混じりが少ない綺麗なものは高価で1枚数百円します。
また、高価な和紙は手漉きで大きさや厚さがまちまちです。印刷やコピーをする場合、機械に入れると詰まる化膿性があり向いていません。
さらに、印刷した場合のインクの定着も悪く、一時的には印刷できても、時間の経過によりインクが落ちたり、にじむ可能性もあります。
そんなこんなで、色合いと繊維感のいい和紙で、大きさが整って機械に入れられるものを選び抜いて購入。


まずはコピー用紙に印刷し、それをコピー機にセットし、和紙を入れて印刷します。
はんこの位置が微妙にずれたのと、はんこがカラーと白黒のバージョンを作りたかったので何度も印刷。
それをずれないようにカッターで切り抜きます。


数パターンありましたがどれを使うか決められず悩みます。