●第8日目-2009年2月1日(日)15:00~

糟谷さんにブロックの形が1つ不揃いなことを指摘され、修正する作業から開始します。

ブロックは目で見て形を整えるだけではなく、実際に指で触って理想のカーブが出ていることを確認しなくてはならないとのこと。ノミとヤスリで修正作業を行います。


次は厚さを整えた横板3枚をどのように本体に貼り付けるかの検討をします。

イメージだけでは難しいので、裏板とネック材を机の上に並べ、それにあわせて横板を配置してみます。

バイオリンの『顔』はなんといっても裏板。裏板の杢の向きにあわせてネック材の上下を決定します。

そして横板。これも裏板の杢にあわせてどこにどの杢がくるかを決めます。


最初に内型に貼り付ける横板はCの部分。どこをCの部分にもっていったら最適かを検討し、決まったら、約1cm長く余裕を持たせてノミでカット。


ここで表板の作業を開始します。

一枚の板の中央に切り込みの入っていた表板用の木材を手で割ります。垂直にうまく割れるか心配でしたが、思ったより簡単で、綺麗に2つに割れました。

この表板をニカワで接着し、左右対称な一枚の板にして使用します。そのためには接着面を整えなくてはなりません。ただし・・・今回の面の整え方は従来の作業とは異なります。


単に平面にするだけではいけないのです。平面の中央部(駒が乗る部分付近)を少し低くし(0.2~0.4mm程度)、ゆるやかなカーブをつけます。金属の定規を当て、裏側からライトで光を当てて、漏れる光の量で隙間を確認します。


このカーブをつける理由は、表板を接着する場合、中央部分をハタガネで閉めつめて固定しますが、その際に、はじめに両端がくっつき、締めるにしたがって中央部分がくっついていき、ニカワが中央部分から逃げるようにバランスよくいきわたり、最後に中央部分の隙間がハタガネの圧力によってくっつくようにするため。

言葉での説明は難しいのですが、古来からの知恵です。


表板をハタガネで締め付けてみてカーブの状態を確認し、はずして微調整。再度カンナで削っては閉じてみて最適な状態にします。


今回は裏板が1ピースの楽器を作りますが、2ピースの裏板の場合には基本的にこの表板を接着する作業と同じ工程で行うそうです。


『よし!うまく出来た!』と思ったのでニカワをあっためてもらい、筆で接着面に塗ります。そしてハタガネで留めて中央部分を接着。しかし・・・なんだか隙間があいているような気がします。もしかしたら、内部はうまくくっついていて、削ってみたらもんだいないかもしれませんが、念のために割って、削りなおし、再度接着することにしました。


ただし、ニカワの湿気があるので、来週まで乾燥させてから作業をすることにしました。

ここで、本日の作業時間の残りが30分近くあったので、ネックに型を当ててデザインを書き写してあったものをバンドソーで切り取る作業を行いました。


その後で、製作スケジュールの打ち合わせを行いました。


ヨシミツのバイオリン製作日記

・ハタガネで固定した表板

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・バンドソーで荒削りしたネック材

ヨシミツのバイオリン製作日記

・本日の作業はここまで!

●第7日目-2009年1月24日(土)10:00~


前回、時間内に終わらなかった横板の厚さを整える作業から取りかかります。

残り1枚の横板の両面をカンナで削り、厚さを調整。


少し削ってはアルミ製の定規や垂直分度器を使って平面が出ていることや歪みが出ていないことを確認。さらに削って確認を繰り返します。

杢が細かい木材は見るに綺麗で憧れますが、あの杢は硬い部分とやわらかい部分が交互に入り組んでいるとのこと。普通に削ると、硬い部分は削れずにやわらかい部分は削れてしまいます。杢のない『素杢』の方が削りやすく耐久性もあるとのことですが・・・やはり綺麗が一番!


薄い板なので、片面を固定して削り、整ったら反対側をとめて削る作業。なので、杢のせいだけでなく、木目が一定でないために、逆立ってしまい、作業は難航しましたが、何とか終了しました。


次は、この横板を貼り付けるブロックの微調整。

既に角度を整えてあったブロックですが、少し削ります。

ここで削りすぎるミス!このまま修正することは不可能なので端材を貼り付け、再度削りました。


それと、エンドピンの刺さる最下部のブロックの割れが気になったので瞬間接着剤で固定しました。

このブロックはこのままの形で使用するのではなく、最終的にはもう少し小さく削るので、このままでも問題ないとのことでしたが・・・


ヨシミツのバイオリン製作日記

・割れてしまったブロックを瞬間接着剤で固定

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・さらにヤスリがけして整形

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・次第に形が整うブロック

●第6日目-2009年1月18日(日)15:00~


本日は前回終わらなかった、ネック材の平面を出す作業の続きから開始・・・なのですが、もし製作中のバイオリンをトリエンナーレ(3年に一度クレモナで開催される世界的バイオリン製作コンクール)に出すとなると、結構ペースをあげて製作しないといけません。


そこで、まずはスケジュールを確認。糟谷さんにバイオリン製作の全ての工程を書き出していただき、作業のスケジュールを逆算します。ニスを塗る期間は短くても3ヶ月かかるとのことで、9月にコンクールに出すことを考えると、6月には完成していないといけないことになります。


つまり、これから6月までの期間でバイオリンの形にしなくてはいけないということです。

時間がない・・・のですが、何とか間に合うかも・・・ということを確認し、作業に取りかかります。


ネック材の指板が乗る面をカンナで削って平面にする作業は既に完了していたので、残る2つの面を削りました。

前回同様、木の材質が硬かったので少しの修正でも手間取り、体力を消耗しました。


微調整(大部分???)は糟谷さんに手伝っていただき何とか完成。


次の作業は、この平面が出せた3つの面にネックのデザインを描き、削りだす準備をします。

プラ板で作成した型を当ててネックの形を写すので、まずそのプラ板の型を作らないといけないのですが、これを作っていては1日分(約3時間)を消費してしまうとのことで、糟谷さんの使用している型をお借りしてネックに鉛筆で型を写しました。さらにこの鉛筆の線が消えないように線の上から千枚通しでなぞりました。


本日は作業が順調に進み、さらに次のステップへ!


横板を内型に貼り合わせて本体を作るために、まずは荒削りの板をカンナで削って厚さを調整します。

横板用の板は3枚購入していましたが、実際に使用するのは3枚。1枚は予備です。作業中に木が割れるなど、「もしも」のとき用です。


横板用の板は既に2mmの厚さと、ある程度の大きさに削られていますが、この両面をカンナで削り、木目がツルツルで凹凸のない状態で、なおかつ厚さ1.3mmにします。


まずは片面を凹凸のない平面にします。さらに裏返して厚さを確認しながら1.3mmまで薄くしていきます。板が薄いので割れないように注意しながらカンナをかけました。何とか2枚が完成した時点で今日の作業は終了。


残りの1枚は次回に持ち越しです。


ヨシミツのバイオリン製作日記


・平面になった面に型を当ててネックをデザイン


●第5日目-2009年1月11日(日)15:00~


2009年になりました。

新年初の作業は、前回ミスをして削ってしまったブロックをヤスリで削り、他のブロックと高さを揃えることからスタート。既に高さを決定した3つのブロックを削らずに、1つのブロックのみを削っていきます。


ミスを繰り返さないように慎重に作業を行い、高さが均一になったところで、今度はノミで削るためのラインを引きます。


線に沿ってノミで削り、ヤスリがけして作業完了。


今後、ネックの作業も進めていくので、下準備に取りかかります。

まず、おかしな台形のような形をしているネック材の3つの面の平面出しをします。

指板が乗る面(上)と、右と左の側面(ペグの刺さる面)の3つの面をカンナで削り、つるつるで平らになった面ににします。


最初に指板が乗る面の作業に取りかかりましたが、ネック材のメイプルは硬くてなかなか削れなくて大変。しかも杢があって綺麗なのですが、その杢のせいで木目が一方向ではなく、カンナをかけても思うように綺麗に削れません。


ヨシミツのバイオリン製作日記
・3つの面の平面出しをしたネック材

●第4日目-2008年12月21日(日)15:00~


今日は第4回目。製作を開始してから1ヶ月が経過しました。

1ヶ月でどのくらい進んだのかというと・・・これから先の作業がどのくらいあるのか?どのくらいの時間を費やすのか見当もつかないので何とも言えない進捗状況。


とにかく作業を進めるしかありません。


今日の作業はブロックの高さを揃え、ノミで削ってCのカーブの形に整形することです。


ブロックが適切な位置に完全に接着されていることを確認し、前回の作業で固定したて工具を外します。

問題なく接着されていたので、内型を持ってヤスリの上でスライドさせ、ブロックの高さが均等になるように調整します。

表面が均等に削れて、どのブロックを軽く叩いてもカタカタ音がしなくなったら均等なバランスになった合図。

裏返して同じ作業をし、両面の高さを整えます。


これができたら次はブロックのうち、「C」の部分に面している4箇所のカーブをつけます。

ゆっくりとノミで削り、ヤスリで削って仕上げます。


順調か!?と思いきや、1箇所ノミで削りすぎてしまい・・・

どうにも修正が不可能なので、取り外して、新たにブロックを作り、再度接着。また工具で固定しました。


ここで本日の作業は終了。

12月は今回が最終回。あとは年が明けてから。


ヨシミツのバイオリン製作日記


・間違えて削りすぎてしまったブロックをはずして新しいブロックを接着

ヨシミツのバイオリン製作日記

・工具で固定して乾燥させます