17日目-2009年4月12日(日)15:00~




前回の作業の続きで、裏板のやすりがけを行います。

西洋のこぎりでカットした面とは逆の面にカンナをかけて平面にします。この面に内型で作った横板の枠が接着されるので、完全に平面にし、なおかつ内型を密着させた場合に隙間のない状態にしなくてはなりません。

カンナをかけては定規を当てて平面を確認します。どこかを削れば形が変わり、なかなか平面にならず苦労しました。何度も何度も同じ作業を繰り返して何とか平面が完成。




次に、この面に鉛筆で内型の形を転写します。

上下のブロックをクランプで裏板に固定。その状態で、鉛筆で内型の形を書き写し、消えないように千枚通しを使い、横板のラインを裏板に写し取ります。

さらに、外周と内周の間が2mmのワッシャをはめた鉛筆で内型を書き移します。こうすることで、内型より若干大きい型を書き写すことができます。これが完成の時点の裏板の外周のラインになります。




これら2本の線が書けたら固定していたクランプを外してこの外周より若干大きめにバンドソーでカットします。慎重に慎重に気を配って切ればミスはないはずなのですが・・・どうしても急いでしまい、Cの部分に1mm程歯がくい込んでしまいました。

これはどうにもごまかせないミスですが、木を埋め込んだり、パテで埋めれば何とかなるとのこと。かなり気になるのですが、今は気にしても仕方がないので作業を先に進めます。




コビキと呼ばれる、一定の間隔に刃でラインを引く道具を準備し、幅を4.2mmに合わせます。そして、プンタと上下のブロック以外の部分にラインを刻みます。この作業が完了したら今度は幅を5.2mmに変更し、ラインを引かなかった部分(プンタと上下のブロック)に同じようにラインを刻みます。




これが完了したら、裏板の起伏を作ります。楽器が完成したら杢の見える部分の作業です。

緩やかで優雅で綺麗なカーブを作るので、初めての自分に上手くできるか不安ですが、規則的に削っていけば難しい作業ではないとのこと。


裏板の中央部に中心線を引き、そこから外側に向かって4cmの位置にラインを引きます。先ほどラインを刻んだ4.2mmと5.2mmのラインから4cmのラインに向かって丸ノミで粗削りし、おおまかなアウトラインを作ります。これが「粗どり」と呼ばれる作業です。ノミを入れる際には中央に向かって膨らむように削り、へこまないように注意します。




これがかなりの重労働。バリバリととにかく削っていきますが、削っても削っても先が見えず汗だくになり、休憩してはときどき糟谷さんに交代していただき進めました。



手が痛くなり、体力も消耗し、時間になったので作業終了。



ヨシミツのバイオリン製作日記

・平面を出した裏板に内型を固定

ヨシミツのバイオリン製作日記

・横板に沿って鉛筆でラインを引きます

ヨシミツのバイオリン製作日記

・ラインに沿う形で裏板の余分な部分をバンドソーでカット

16日目-2009年4月5日(日)15:00~


これまで内型を中心とする作業をしてきましたが、今回から裏板の作業に取りかかります。

バイオリンの個性の現れる、見どころの一つの裏板の作業です。


まずは裏板切りの作業。今回使用するのはワンピースの1枚板。

買ったままの状態で、真上から見るとケーキのような三角形の形をしています。

これを削って裏板にするわけですが、左右均等の形に整形することからはじめます。


変わった形の西洋のこぎりを使用し、裏板を立てて固定し、切っていきます。

西洋のこぎりは日本ののこぎりとは違って、刃の角度を変えて深さのある木をカットできるスグレモノ。

早速切り始めますが木が硬くていくら切ってもなかなか進みません。大量に汗をかき、手が痛くなっては粕谷さんと交代し、切っていきました。30分が経過した頃、まだまだ1/4も切れていない状況で、切っても先が見えなく達成感がないので、木に目盛りをつけることを提案。残りの部分を10等分し、1目盛りごとに交代して作業を進めました。


かなり体力を使う作業で、切っては休んでの繰り返し。力を入れる強弱もその都度変わるので、板の断面はフニャフニャに・・・


あと10センチくらい残すところまで切ったら板を逆転させ、反対側からカット。

約2時間ほどで切り終えました。


その後、本来、楽器についている裏板の形にカットする準備をします。




西洋のこぎりでカットした面ではなく、もとからある程度平面であった面にカンナをかけて平面にし、この面に鉛筆で内型の形を転写できるようにする作業をします。カンナがけも結構力のいる作業で、残り時間も少なくなったので次回に持ち越し。

ヨシミツのバイオリン製作日記

・日本ののこぎりとは全く形の違う西洋のこぎり

ヨシミツのバイオリン製作日記

・裏板を固定してカット


ヨシミツのバイオリン製作日記
・目盛りをつけてカットしていきます


ヨシミツのバイオリン製作日記

・刃の角度を変えて切っていきます


ヨシミツのバイオリン製作日記

・何とか切り終えましたが断面がフニャフニャに・・・

15日目-2009年4月3日(金)14:00~



ライニングがきちんと貼りついていることを確認。横板から少しはみ出している部分をカンナで削ります。はみ出したニカワを削るとパリパリと高い音が響いて気持ちいいです。



それからガラス板にヤスリを貼り付けた秘密兵器で内型ごとすり合わせて横板とライニングか同じ高さになるように削ります。力の入っている部分が削れるので均等に力がかかるように注意し作業完了。



次はライニングの調整。ライニングは本体の強度を高めるという目的もあるのかもしれませんが、本来の目的は表板と裏板を接着する面積を増やすためのもの。横板だけでは接着面が少なすぎるので、ライニングによって面積を倍増させます。



つまり、接着面だけを残せば後の部分は不要。ということで、接着面はそのままにして、ライニングのうち、横板に接する面を三角形になるようなかたちで削ぎ落とします。ライニングの柳の木目に注意すればそれほど難しい作業ではありませんでした。



これが完成したら、次はブロックの余分な部分を削ぎ落とす作業。



現在、内型に貼り付けたブロックは横板との接着面は、横板のラインにあった滑らかな形をしていますが、内型との接着面は角ばっています(当たり前ですが・・・)。この部分も最終的には滑らかな横板のラインに合うようにします。まだ片面しかライニングを貼り付けていないので、今日はライニングを貼り付けた側のブロックを横板のラインに合わせて削ります。



これで本日の作業は終了。



なんだかバイオリンの形になってきた感じがします。ブロック削りとか横板の平面出しの作業をしていたときは結構地味な作業でしたが、形になってくると完成をイメージしてワクワクします。

14日目-2009年3月28日(土)10:00~


熱したコテを使ってライニングを曲げます。

横板を曲げたときと同じ要領で、曲げたい部分に水をぬり、コテで十分に蒸らしてからゆっくりとコテのカーブを使って曲げていきます。

曲げては内型のライニングをはめ込む部分に当てて、カーブがぴったりかどうかを確認し、微調整をしながら作業を進めます。

横板のように硬くなく、大きさも小さいので結構簡単に短時間で曲げられました。


これが終わったら、ライニングの両端を削ります。

内型にはめ込むときに、プンタのブロックの部分に食い込ませて外れないようにするためにナイフを使って特殊な形状に削ります。


次は接着か?と思いきや、もう一段階作業があります。

ライニングは表板・裏板の接着面を増すのが目的のため、不要な部分をそぎ落とす作業を行います。

埋め込む厚さを8mmに修正し、さらに接着面以外の不要な部分をそぎ落としていきます。


これらの作業が終わったら、やっと接着。

ニカワを塗ってライニングをはめ込み、クランプで固定します。


あまった時間でネックのラインを修正しました。

13日目-2009年3月15日(日)1500



前回、接着の作業した際に、板を固定するために木型を当てていましたが、乾燥したのではずしておいていただきました。


板の接着の際に塗ったニカワがはみ出て固まり、プラモデルの「バリ」のようになっています。まずはこの不要なカスをノミとヤスリを使って取り除いていきます。

「パリッ!パリッ!」と高い音を立てながら、結構簡単に気持ちよく取れていきます。

これが終わると接着面を見ることができます。

ニカワを塗って板と板を合わせようとすると、ニカワが隙間に結構たまっていたので、上から木型で押さえるだけでピッタリ接着されるのか疑問でしたが寸分の狂いもなく接着されていました。



次に、プンタを削ります。

2枚の板のつなぎ目が垂直で中央部にくるように、こだわってヤスリで整形します。

板と板の接着が完璧ではなく、若干斜めになっていたようで、うまく垂直に削れていないような気がします。

それに加えて、杢が斜めに入っているので目が錯覚を起こし、斜めになっているような気がしてしまいます。

納得がいくまで削り続けますが、削っても削っても納得がいかず、これ以上は横板が薄くなって危険なので、途中で一時中断。心残りはありますが、何とか許せるラインで作業を終えます。


今度は内型にライニングの溝を掘る作業です。

内型と裏板、表板を接着する場合、接着面が少なすぎるので、横板に沿って柳の木をつけ、接着時の面積を増やします。アイスの棒のようになっている柳の木の細い板をノミで切って長さを整えていきます。

これが終わったら次は内型に埋め込むために、この柳の板の両端を特殊な形に削りますが、今日はもう時間がないので削り方を教わり、端材で練習をしました。



終了後、片づけをしながら楽器の話をしました。