昨日、別冊けいコングの愛読者である紫苑さまのコメントに
『一番好きな曲・・・』 って語句があった。
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けいコング
は、考えた。 何が自分にとって、
一番好きな曲なんだろう!
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考えているうちに、何曲かは、頭を過ぎったが、
これ!って断言出来る曲がない事に気が付きました。
断言出来る事は、何故その曲が自分の頭を
過ぎったかの理由だけである。
例えば、一番最初に、オーケストラで演奏した曲とか・・・。
(チャイコフスキーの5番交響曲)
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けいコング
にとって、好きな曲とは、今取り組んでる曲が
好きな曲になる場合がほとんどである。
恋愛でも、好きなタイプを聞かれて、
『好きになった人がタイプ』的な発想だな・・・
って思う。
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その時に取り組んでいる曲は、練習したらり、背景を調べたり、
曲の勉強をしたり、もちろんだが、その曲を聴いたりして、
大好きになる。
大好きのレベルは、『一番好きな曲かも??』 と思う程である。
他の言い方では、『コンサートが終わっても、毎日聞こう』
と思う程である。
でも、コンサートが終わったら、頭から離れていく・・・。
これは、いつもの事である。
そう。次の曲に惚れてしまうからかもしれない。
そしてそれは、職業音楽家の悲哀なのかもしれない。
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でも、例え次に演奏する曲に惚れたとしても、
クラシックの曲は、本当に奥が深いし、
完成度が高いし、作曲者に心底愛されていると、
最近、特に思う。
自分が、曲を勉強しても、もちろん、その曲に恋しても、
恋しすぎたり、愛しすぎる事は無い。
そして、その曲は、いつでも、演奏者の熱い気持ち
すべてを、受け止めてくれる。
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こんな気持ちになると、必ず思い出す本の語句がある。
今井信子さん(ヴィオラ弾き)の『憧れ』って本の中の語句である。
それは、『音楽家は、音楽に奉仕しなくてはならない。』
と書いてあった。
そう。奉仕しすぎても、し過ぎはない程、深いモノだと
思います。
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でも、そんなけいコング
ですが、『一番好きな曲は?』
って問いかけられた時に、いつも頭に浮かぶ曲は、
あります。
その曲は、昔いた交響楽団の定期演奏会で演奏した
曲なのですが、その曲を指揮した指揮者の演奏風景が
その理由かもしれませんし、そのコンサートの事が、
忘れられないのです。
上手く表現できませんが、その指揮者もその曲に
間違いなく恋してたんだと思います。
その指揮者は、若い外国人の指揮者でした。
私の好きな曲を、一音一音丁寧に指揮してました。
そして、ある箇所が来ると、彼は必ず、口から
『プファー』 っと言って、無言で何かを
楽団員に要求してきました。
そして、コンサートの本番もその指揮者はそうしました。
その時の感動を、今も衰える事無く覚えてるのです。
そして、今日、更に、こう思いました。
彼に、作曲者(エルガー)がのり移り、
その時に、そうさせたんだと。
そう思わせる位、私にとって、すばらしい出来事でした。
今更ですが、本当にありがとうございました。
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その曲は、サー・エドワード・エルガー作曲
エニグマ(謎)変奏曲 作品36 です。
その指揮者が『プファー』ってしたのは、
ニムロッドって副題がついた第9変奏曲の
最後の盛り上がり部分です。
とてもゆっくりとした曲なのですが、
その『プファー』に行き着くまでの、一音一音に
どれだけ、音楽への喜びや、音楽への感謝を
思ったか、計り知れません。
そして、小さい音がずっと続き、気が遠くなる位の
緊張感の中にも、この上ない幸福感は
ありました。
ああ。本当に、この曲に出会わせて頂いて、
感謝しています。
そして、こう強く思います。
私達音楽家の使命は、音楽に心から奉仕し、
楽曲の素晴らしさを、楽器を通して、自分の人生を通して
伝える事だと・・・。(なんてな・・・)
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じゃ。