ヴォルデモートの敗北は決まっていた? | Cachette

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物語の敵なんだから当たり前だろうとかそういう事じゃなくて、どう頑張ってもヴォルデモートはハリーたちに勝てなくなってしまっていた。

 

前の記事を見てわかる人はわかると思うけど、チート魔法みたいな「愛の魔法(保護魔法)」がハリーにはかかっていた。これがある限りハリー敗北の道筋はないと思った。

 

詳しく見ていくと、トム・リドル時代から優秀で道徳心もなく、愛情も友情も信じてないヴォルさんはある意味最強の存在だった。だけどその中で唯一といっていい「死」というものが障害になっていた。どんだけ恐怖や暴力でしたがえても死んでしまったら意味がない。だから「分霊箱」を作ったのだ。これはたとえ肉体が滅びても、新たな肉体を得れば復活できるわけで魂は永遠ということになる。

その分霊箱作りも順調に終えていたヴォルさんは無敵状態!抵抗勢力で鬱陶しいのダンブルドアくらい。このくらいならデスイーター大量投入して自分が出ていけば何とかなったかもしれない。時間がかかっても不死のヴォルさんには取るに足らないことだったと思う。

 

しかし転機が訪れる。トレローニーがヴォルデモートに関する予言をしたのだ。これはたまたまホグワーツの採用面接時にダンブルドアの目の前で起こった。予言の内容は簡単に言うと

 

「闇の帝王を打ち破る力を持った子供が7月の末に生まれる。それは闇の帝王に三度抗った親から生まれて帝王はその子を自分と比肩するものとして印を残す。しかしその子は帝王の知らない力を持っているだろう」

 

ってな感じで、これを聞いていたのがもう一人いてそれが当時デスイーターだったスネイプ。すぐさまヴォルデモートに報告に行って該当する子供を探すことになる。

もちろんダンブルドアもすぐに行動に移す。ヴォルさんに三度も抗ったものなら「不死鳥の騎士団」の団員である可能性も高く、その中で妊娠していて7月出産予定の女性を探してかくまえばいいのだから。

ハリーが生まれて一年と三か月後に居場所が裏切り者の「ピーター(ワームテール)」により密告され、ヴォルさんが出動する。そしてあのハロウィンの襲撃事件となり「愛の魔法」の発動となる。

 

ここでヴォルデモートの敗北は確定したと言ってもいい。

予言の「帝王の知らない力」というのがヴォルさんは保護魔法だと考えて、肉体復活の際に克服したと思ったんだけどすぐにホグワーツ襲撃などをしなかったのは「予言」の後半部分を知らなかったから。予言により不自由な思いをしたからもう二度とそんな目にあいたくないと言わんばかりに、ルシウスに予言の内容を探らせたんだけど失敗したんだよね。それで立場を悪くして息子のドラコにお鉢が回ってきたという事。

 

予言の後半部分は

「一方が生きる限り、他方は生きられぬ」というもの。そこまで重要とも思えないけどこれを知っていたダンブルドアは予言を聞いたときに、該当する子供が「分霊箱」化する可能性もよぎったんじゃないかな。だからハリーだけ生き残って、印が刻まれたのを見てほぼ確信となったと思う。

 

闇の帝王の知らない力とは

ヴォルさんは「保護魔法」のことだと考えた。母親の愛の魔法何てヴォルさんには、思いもよらないものだと思うし。

でも、ダンブルドアはもう一つ「分霊箱」というのもわかっていたんじゃないかな。ヴォルさんの意に反してできた分霊箱を知らないのは仕方ない。

 

ヴォルデモート敗北回避ルートを考えてみた

①予言を無視したらよかった

 ハリーが両親に育てられていたとしても、ヴォルデモートに勝つほどの魔法使いになれたかは疑問。そうなるためにはかなり勉強や訓練が必要になる。ホグワーツがそれまで存続しているか怪しいところ。予言は絶対に当たるものじゃないので。

 

②予言を信じたが、手下を派遣した

 たとえ予言の子に興味があってもそこは手下に一度向かわせればよかったんじゃないかな。実際、ピーターが探し出せているわけだから、こっそりハリーだけ手にかければよかったんだもの。

 

③ルシウスにトム・リドルの日記を預けなきゃよかった

 忠誠心が強いと信じていたルシウス・マルフォイが案外そうでもないことを見抜けず、ヴォルさん行方不明後はあっさり元の生活に戻ってる。いつかヴォルさんが戻ってきたときのために、ダンブルドアやその他の魔法使いを監視しなくちゃいけないという言い訳は通るが、大切な日記をハリーとゆかりの深い女の子(ジニー)に持たせてしまったのは失態だね。手元に置いておきたくないのはわからんでもないけど。

 秘密の部屋での出来事が「分霊箱」とその破壊方法を知らせてしまったのとグリフィンドールの剣を破壊できる武器にしてしまったんだから。これはかなり痛い。分霊箱さえ残っていれば、ヴォルさんは何度でも復活できた。ヴォルさんは預ける人を間違えた。

 

④自分でハリーを倒すことにこだわらなければよかった

 愛の魔法によって保護されているハリーだけど、すべての魔法が無効化するわけじゃない。ヴォルデモートの攻撃は効かなくても他の人ならばできたはず。デスイーターも無理なら一般の魔法使いを操るなりしてやればいいし。それでもヴォルさんの分霊箱化しているハリーは無敵状態なのでそのうちヴォルさんが気づいて秘密の部屋からバジリスクの毒を持ってきてハリーに飲ませるなりして分霊箱は一旦壊してから他のデスイーターにとどめを刺させればいい。

 

⑤死の秘宝についてもう少し知っておけばよかった

 私が前回考察したハリーが生きていた理由で「死の秘宝」の所有者であるからというのがある。マールヴォロの指輪の蘇りの石を外しておけばよかったんじゃないかなと思う。そうしておけば、復活もなかったと思う。

 

⑥ネビルも危険視しておけばよかった

 予言の子に該当するのはハリーだけじゃなくネビルもそうだった。赤子の時に、ネビルも殺しておけばよかったし、ホグワーツで対峙したときも名前を聞いたのだからその時、一思いにやっておけばナギニを殺されずに済んだ。でも、あの状況ならネビルじゃなくても誰かやったかもしれないけど。これだといずれヴォルさん殺されちゃうルートかな。肉体が滅んでもナギニが逃げれば助かる。ハリーが死んだ頃にまたどうにか復活できればいいけど、それまでデスイーターが残ってるかわからんもんね。でもいずれまたトム・リドルみたいな危険思想の子供が生まれると思うし、何よりもヴォルデモートの娘が復活を試みるかもしれないしね。「呪いの子」ではそうしようとしたらしいね。(呪いの子は読んでないのでわかんないけど)

 

予言内容では「どちらかしか生きられない」となっているが、予言は絶対当たるものではないし内容自体もふわっとしているのであまり重要視しないでもいいかもしれない。

とにかく、ヴォルデモート敗北の原因は「予言」であると考える。気にしすぎて何か行動すると、それが結局原因で自滅するのはよくあるパターン。予言は無視するのがよろしい。世の中の悪い人ほどそういうの信じるよね。やっぱり地位を脅かされるのが怖いのかな。でも、予言というか占いみたいなものを信じるとかヴォルさんもやっぱりかわいいとこあるわ。

 

ちょっと言いたい!

ハリーがトムのようにならなかった理由を考えた。トムは孤児院にいて不思議な力を使えていることで、自分は特別だと思っていた。そして他の人を見下していた。一方、ハリーは叔母にいじめられて夢も希望もない状態。身内に虐待される方が苦しいかもしれない。身内なのに愛情も注がれない上に、同じ年のいとことわざと差をつけたりして。

トムもハリーも入学前やその後も自分は特別な子という意識があったと思う。ここまで似た境遇なのになぜハリーはいい子だったか。それはやはり「愛の魔法」によるものだと考えたい。無意識の精神面でハリーは両親、とりわけ母の愛を感じていたのではないか。あまりに叔母がボロカスいうので反発したのもあるかもしれないけど、それでもひねくれずに育ったのは護りが働いていたからだと思いたい。そうして意地悪する人を嫌い許せない気持ちがあるハリーなら先にドラコに会ったとしても、仲良くはならなかったと思う。だから母の護りがある時点でハリーをスリザリンに引き入れることはできなくてヴォルデモートとの対決は不可避というわけかな。

 

なかなか奥が深いハリーポッター。原作小説をくまなく映画にするのは難しいので、アニメ化して欲しいなと思う。ドラマだと時間がかかって子役が成長しそうだし。アニメでも日本でアニメ化して欲しい。外国のアニメはちょっとクセが強いので。

今回でハリポタ語りは終了。もやもやしたものが整理された感じがしてすっきり。