父が亡くなった後、役所や年金等の手続きをする母に同行した。

銀行の預金口座は父が生前に母に指示して残高を母の口座に移してあった。

株も生前に処分したようだが、なぜか¥13という僅かな残高があり時々、振込先を書いて返送するようにという通知が来る。一度電話で父が亡くなったことと振込不要と連絡したが振込まないわけにはいかないと言われそのまま放置してある。



実家の名義を父から母に変更する為に法務局へも行った。しかし、名義変更をすることはなかった。

法務局の窓口の人が言うには、父が亡くなって母が独居であるならば父名義のままにしておき、いつか母が父の元へ旅立った時点で子どもたちで名義変更をすれば名義変更にかかる手数料を一度払うだけで済むとのこと。そうしている人も多いとアドバイスされたのだ。


それから母が認知症を発症してまもなくの頃、


「ねぇ、今この家はパバの名義になってるでしょ?私の名義に変更しなくちゃいけないのよね?あなたたち(娘三人)の印鑑証明書が必要だからとってきてくれない?」


と、母が電話をしてきたので法務局で母に名義変更すると母が亡くなった後にも名義変更する必要があるからその家に2回手数料を払うことになるからと手続きをしなかった経緯を話した。

母は覚えていなかったが、


「ありがとう!良かったわ余分なお金を遣わず済んだわ」


と言った。母に誰かに言われたのかと質問したら


「あれ?誰だっけ?卓球のお友達だったかしら?」


やはり覚えていなかった。恐らく【誰か】との電話での会話をメモに走り書きにした物を見て私にかけてきたのだと思った。


一件落着したはずだったが数ヶ月後に同じ内容の電話がきた。やはり誰かに言われたようだったが誰と話したかわ記憶になかった。

とにかく名義変更の必要はないと伝えて電話を切った。


更に数日後、「お母さんに印鑑証明を渡してやれ」と言う電話が来た。