週に一度のデイサービス通いがスタートして、最初の難関が入浴だった。


母は入浴を頑として拒否。職員が促しても「家で入る」「昨日入ったばかり」などと言って顔つき険しく不機嫌になるという。


無理強いしてデイサービスに通うことが嫌になっては本末転倒。職員の人たちは根気よく毎回声かけをしてくれていたがなかなか入浴に至らなかった。


通所を始めて1か月ほど経過した頃に職員から母が入浴したと電話があった。

席を立ち浴場に移動する足取りは重く、靴を脱ぐのも服を脱ぐのも硬い表情で葛藤しているのが伝わってきて本当に頑張ったと思うと聞いて涙が込み上げた。


帰宅する母を迎える為に夕方実家で待った。


「ただいま〜今日も楽しかったわ。お世話になっだのよ♪」


と、送迎の職員の肩をポンポン叩きながら玄関に入る母はご機嫌だった。久しぶりに髪がさっぱりサラサラしていた。



それからもしばらくは入浴で職員の人たちの手を焼かせ、週に一回の入浴ができたりできなかったりの母だった。