認知症が進むと色々あり得ない行動が始まる。


よく認知症当事者に間違いを指摘するのは良くない、さりげなくフォローするのが良いと言われている。ましてや責めるなどもってのほかだということも知っている。


しかし現実は難しい。


「どうして」「だめじゃない」「また?」「さっきも言った」…


これらの言葉がつい口をついて出てしまう。

その時々の機嫌次第で母の反応は変わる。


「もう自分でやるからいい」「そんなこと初めて聞いた」などと攻撃的になるときもあれば、「ごめんね、この前も同じこと言われたわよね」「今度ちょっと病院に行って頭を診てもらってくる」などと冷静なときもある。


ただの親子ゲンカになってしまうこともあった。

母はすぐにそれも忘れてしまいケロっと何事もなかったように話しかけてくる。

でも実際は何があったかを忘れても私が母を「責めた」ことは頭の片隅に残っていることに気づくまで何年もかかった。



極端な話、指摘したり貼紙をしてどうにかなるなら認知症ではないのだ。


ひとつひとつ出来なくなったことはサポートするか、母の生活から排除するしかないと私なりに理解すると母に指摘する必要がなくなりストレスがなくなったが淋しくも感じた。