イキって本を読んでみようと思い256冊目に入りました。
今回読んでみたのは「植物知識」(牧野富太郎 作)。
2023年の朝ドラ「らんまん」のモデルとなった牧野富太郎さんの著作です。
牧野さんは明治時代から昭和にかけて日本全国の植物標本を採取し、1000種以上の植物を命名した植物分類学者だそうです。
らんまん観てないんですよね……。
神木隆之介さんと浜辺美波さんが出てたことしか知らないです。
そういえば「ひよっこ」以来真面目に朝ドラ観てない気がします。
「虎に翼」は途中まで観てたけど新潟県に行った辺りから観なくなっちゃって……。
また再放送の機会があれば「らんまん」も観てみたいです。
それでは感想を書き散らかしていこうと思います。
適当な概要
スミレ、ユリ、ドクダミなど身の回りに存在する22種の花や果実の生態を、故事来歴を交えながらスケッチ付きで解説する本。
目次
◎花
・ボタン
・シャクヤク
・スイセン
・キキョウ
・リンドウ
・アヤメ
・カキツバタ
・ムラサキ
・スミレ
・サクラソウ
・ヒマワリ
・ユリ
・ハナショウブ
・ヒガンバナ
・オキナグサ
・シュウカイドウ
・ドクダミ
・イカリソウ
◎果実
・リンゴ
・ミカン
・バナナ
・オランダイチゴ
この下ネタバレありの感想
↓
花の名前の漢字表記は中国での呼び名からついたものが多いのだそうです。
ボタンの『牡丹』という漢字も中国が発祥だそうです。
他のボタンの中国での呼び名の中には『天香国色』『花王』『富貴花』というものがあるのだといいます。
天香国色は素敵な名前ですね……。
「牡丹と薔薇」という昼ドラの登場人物の名前が"富貴子"だったのは、富貴花が由来だったのかと今更気づきました。
スイセンはギリシャ神話のナルキッソスの伝説で有名ですが、スイセンに含まれる毒の名前は『ナルキッシネ』というそうです。
そんなスイセンの中国での呼び名には『金盞銀台』というものがあるそうです。
白銀色の花びらの上に金色の盞(さかずき)のような形の花が乗っているからそう名付けられたのだといいます。
リンドウの根はとても苦くて、健胃剤として薬の原料になるのだそうです。
そんなリンドウはリンドウ科という種類に属していますが、リンドウ科の中にはセンブリというものがあるそうです。
ドッキリ番組などでお馴染みのあの『センブリ茶』のセンブリです。
めちゃくちゃ苦いから普通のお茶だと騙されて飲むと絶叫するアレです。
私が子供の頃にやってた「ひみつの嵐ちゃん」という番組でやたら出てきていたような気がします。
カキツバタの語源は『書き付け花』なのだそうで、その名の通りカキツバタから出る汁は文字を書き付けられるほど色がつくのだといいます。
牧野さんはカキツバタの汁でハンカチを染めてみたことがあるそうです。
スミレの花は虫に花粉を運ばせて受粉する虫媒花ですが、虫によってはほとんど実をつけることができないそうです。
ではどうやって受粉するのかというと、花がしおれた後に『閉鎖花』という小さい珠のような花ができて、その中で自分のおしべとめしべで受粉するそうです。
ヒガンバナの花も虫による受粉ではほとんど実をつけられないそうです。
こちらは地下の球根(鱗茎)が分裂することによって増えるのだそうです。
サクラソウは自分の雄しべと雌しべでは受粉できないようになっているそうです。
おしべが長くめしべが短いものと、めしべが長くおしべが短いものの2種類があり、自分の花粉が自分のめしべに付かないようになっているんです。
この2種類のサクラソウはそれぞれ別の株に生えます。
そうすることで虫に花粉を運ばせて、遠い株から受粉することによって、より強い種子ができるのだといいます。
ユリと百合は別物なんだそうです。
厳密に言うと、『百合』はユリの中の1品種を指す中国での呼び名で、ユリ全体の漢字表記として使うのは間違っているそうです。
『百合』が指しているのはササユリではないかと言われていましたが、
牧野さんは『ササユリは中国には生えていないから百合の正体ではない』と言います。
リンゴの普段食べている部分は実は果実ではないのだそうです。
果実とは、花の中の『子房』という部位が成熟して実になったものです。
リンゴの食べている部分は『花托』という茎の先端が厚くなった部位が大きくなってできたものだそうです。
ミカンの食べている部分は実は毛の中の汁なのだそうです。
より細かく言うと、ミカンの実の薄皮を剥いたときに出てくるプチプチは実は毛で、中に汁が詰まっているのだそうです。
バナナの食べている部分は実は皮なのだそうです。
いつも剥いている皮は外果皮といって、食べられる白い部分も内果皮という皮の一種なのだといいます。
ここには書ききれませんでしたが、この本の植物解説では万葉集からの引用がすごく多かったんです。
植物学者は万葉集にも詳しくないといけないのか!と驚きました。
なんでも、万葉集に詠まれた『アサガオ』は実はキキョウなのだそうです。
他にも中国の故事来歴もたくさん載っています。
文学と科学が交わる感じで面白かったのでぜひ本編を読んでみてください。

