夏になると、ミホは叔母の家を思い出します。
古い平屋で、縁側には風鈴が下がっていました。風が吹くたびに、軽い音が鳴り、部屋の中にゆっくりとした時間が流れました。台所は広くありませんでしたが、叔母はそこで楽しそうに料理をしていました。リビングには低いテーブルがあり、家族が自然に集まる場所になっていました。
ミホにとって、その家は夏そのものでした。
けれど、大人になって自分の家を考え始めると、あの心地よさをどう形にすればいいのか分かりませんでした。
欲しいのは、ただ古い家ではありません。風が通り、光が入り、家族が無理なく集まれる住まいです。キッチンは使いやすく、リビングは明るく、寝室は静かで、収納も必要です。仕事をする小さな場所も欲しいと思いました。
ミホは何度も紙に描いてみました。
でも、リビングを広くすると仕事部屋がなくなり、収納を増やすと風の通り道がふさがるような気がしました。自分が求めているのは「雰囲気」なのに、それを図にするのはとても難しかったのです。
そんなとき、ミホはHousePlan の 間取り を使ってみました。部屋の種類や数を選び、参考画像を入れ、希望を言葉で伝えると、AIが住まいの案を作ってくれます。
ミホは叔母の家の縁側の写真を参考にし、こう入力しました。
「風が通る明るいリビング、使いやすいキッチン、静かな寝室、小さな仕事スペース、収納を考えた住まい」
表示された案の中に、リビングと窓辺が自然につながるものがありました。3Dで見ると、そこに風鈴を下げたくなるような場所がありました。
ミホは少し笑いました。
本当に欲しかったのは、風鈴そのものではありません。
日々の中で、少しだけ深呼吸できる時間だったのです。
あとで室内の雰囲気を考えるために、HouseDesign の 注文住宅 も参考にしました。涼しげな色、木の素材、やわらかい光。叔母の家の記憶をそのまま再現するのではなく、今の自分の暮らしに合う形で取り入れていく。
夏の記憶は、古い場所にだけ残るものではありません。
ひとつの間取りから、未来の家にも静かに受け継ぐことができるのです。
