こんばんは。

人間科学の専門家として総合病院で働く心理士、いがらしです。

先週、講演会で、作業療法士さんのお話しをうかがいました。

作業療法って、みなさん、ご存知ですか?

 

「作業」とは、食べたり、入浴したり、人の日常生活に関わるすべての諸活動のことです。

その「作業」を通じて、その人なりの、その人らしい生活を作っていくのが作業療法です。

たとえば、調理や掃除などの家事の練習や、服や靴の着脱をする練習なども含まれます。

 

人は作業をすることで元気になれる。

これは、日本作業療法士協会の標語です。

 

 
 

人は作業をすることで元気になれる。

実際、こうした姿を何人も見せていただいてきました。

作業、って本当に、すごいんです。

 

-ちぎり絵をする中で、誰にどんなメッセージを伝えたいかなぁって自然に考えるようになったり。

身体の機能が落ちてくる中でも、お裁縫することで子どもへの愛情を伝えることができたり。

一緒に料理をすることで、これまでの家族の空気を一気に取り戻すことができたり。

 

すごいと思いませんか?

-大事な人と大事なコミュニケーションをとる。

限られる身体能力の中で、大切にしたい家族役割を果たす。

非言語的な大切なかかわりを、非言語的なかたちで取り戻すことができる。

 

作業療法ってとっても素敵。

私たちには、武器は「言葉」しかない。

作業、筋力訓練、看護等、そうした物理的なケアを持つ職種(作業療法士、理学療法士、看護師等)に、臨床心理士として正直、嫉妬します。

 

 

こうした他の職種は、単純に物理的なケアを使っているわけではありません。

それらが、現状の患者さんの問題にうまく機能するよう、精緻なアセスメントと対応をプランニングして実践しています。

それはもう、本当にすごい職人技。

これについても、表現しておきたいことがたくさんあります。

ただ、長くなってきたので、それはまた今度、あらためて。

 

以前、周りの人に頼ってみよう。という記事を投稿しました。

自分ひとりでできることは限られています。

そして、臨床心理士も万能ではなく、ひとりでできることは限られています。

他の職種がやった方がうまくいくことはたくさんあります。

臨床実践でも、周りの人を頼ってみましょう。

 

どの職種も、目指すことはみな同じです。

「目の前の患者さんがより暮らしやすく、よりその人らしく暮らせますように。」

みんなで得意なところを持ち寄り、協力して、取り組みましょう。

こんなに素敵な仲間たちがたくさんいるのだから。

ひとりで孤軍奮闘しなくても、みんなで共通の目標に向かって進んでいくことができます。

 

 

他職種にも、患者さんにも、そして自分にも。

あたたかく、すなおに。